「カルチャー・風習」

記事一覧

お腹にれんがを持って生まれてくる(ベルギー)

お腹にれんがを持って生まれてくる(ベルギー)

ベルギー人にとって、家を持つことは、マンションや建売住宅を買ったり、住宅メーカーにお手軽住宅を発注することではない。その家づくりへのこだわりは周辺ヨーロッパ人とは比べ物にならず「お腹にれんがを持って生まれてくる」といわれているほど。実際、れんがどころか、屋根瓦、目地、タイルやフローリング、扉やドアノブまで、一つ一つ丁寧に調べあげ、吟味し、必要量を計算し、価格を交渉して自ら発注。そして左官、木工、電気工事など、あらゆる業者を自分で選び、工程を監督する。完成までに1年以上かかるのが普通だ。

街のコト
鈴木 光さん「災害の備えを自分の物語に」

鈴木 光さん「災害の備えを自分の物語に」

東日本大震災の後、仕事やボランティアなどで何度も被災地に通いました。その時に聞いたある漁師さんのお話がとても印象的に残っています。漁師にとって船は何よりの財産。そのため、津波の恐れがある際は、漁船を沖合に係留して津波を避ける「沖出し」をすることもあるそうです。その漁師さんは、先代から津波の常襲地であることを聞いていたため、家族には常々「何かあったら沖に出ていてしばらく戻れないかもしれない、無線も通じないかもしれない」と伝えていました。そして「だからこそ家族には安全な場所で暮らして欲しい」と、港から離れた高台に家を建てました。そして、あの時、家族は高台の家で津波の被害を免れることができ、無線が津波直後に1回だけしかつながらなくても、お互いの無事を信じ、無事再会を果たすことができたそうです。

暮らしのコト
モンゴルで進む定住化。 都市定住用のゲルも/ウランバートル(モンゴル)

モンゴルで進む定住化。 都市定住用のゲルも/ウランバートル(モンゴル)

遊牧民の国モンゴル。伝統的な移動式住居は、モンゴル語でゲル、中国領内のモンゴル自治区(内モンゴル)では中国語でパオ(包)と呼ぶ。ゲルの組立てには2、3人がかりで1時間ほどかかる。まず、扉から入れることができない大きな家財道具を囲い入れるように、折畳み式の壁を広げて立てる。さらに壁に扉を取り付け、ゲルの中心に設置する天窓を2本の柱で支え、四隅から天窓と壁の間に梁を渡す。そして、内側、中間、外側の覆いをかければ完成だ。

街のコト
小谷 あゆみさん「日本じゅうのベランダで野菜を作ったら」

小谷 あゆみさん「日本じゅうのベランダで野菜を作ったら」

ゴーヤー、ミニトマト、ししとう、唐辛子、モロヘイヤ、ツルムラサキ、バジル。これ全部、今、私がベランダで育てている野菜たちです。幅4m×奥行き1mほどの小さなベランダですが、物件探しのときから南向きを第一条件に決めました。夏場はゴーヤーとツルムラサキのツルが網戸を覆って日除けとなり、食べられるグリーンカーテンとなって涼しさと実りを提供してくれています。

暮らしのコト
西岡 潔さん「住む場所を選ぶ自由」

西岡 潔さん「住む場所を選ぶ自由」

住むところを選ぶ際、人は何を基準にするのでしょう?私がけっこう大切にしているのは、初めてその物件を訪れた際のドアを開けた時の気持ちよさです。12年ぐらい前からでしょうか。田舎暮らしに興味が出始め、仕事がら日本各地に行くことが多いこともあり、住むのにいい場所がないか探していました。自然が豊かできれいな場所はたくさんありましたし、「住んでみたい」と思える場所も数ヵ所ありました、でも一歩踏み出せない内に、10年程が経っていました。

暮らしのコト