街のコト

「道の駅」が意外と遊べる場所になりつつある

この「記事」が気に入ったらみんなにシェアしよう!

みんなにシェアしよう!

(Jタウンネットより)
関東「道の駅」協議会では、毎年、関東ブロック(東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、山梨、長野)の道の駅を対象としたスタンプラリーを実施している。スタンプブックにはアンケート用紙が付いており、その投票数によって人気の道の駅を決めている。

ららん藤岡」(群馬県藤岡市)と「川場田園プラザ」(同県利根郡川場村)はランキングで上位を独占し続けており、テレビの番組でしばしば紹介されている。

2014年6月3日放送の「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日)は、これら2つの道の駅と「しょうなん」(千葉県柏市)の3カ所を取り上げ、多くの来駅者を集めている理由に迫った。

好立地に甘えず、新施設&企画を絶えず繰り出す

●SL乗車体験ができる「川場田園プラザ」
関越道沼田ICから車で約6キロ離れているこの道の駅は、多い日には1日1万人が訪れる。敷地は5ヘクタールもあり、大規模な自然公園のようだ。最大の目玉は隣のホテルSLで「デゴイチ」こと蒸気機関車のD51が短距離運転していることだろう。約300メートルを往復するだけだが、大人500円、小・中学生400円で乗車することができる。ホテルは天然の温泉付きで旅の疲れをいやしてくれる。 ※SLは4~11月の指定日運行。
グルメにも定評があり、一番人気のお手製ソーセージ盛り合わせは、ゆで上げをその場で焼き上げる。
リピーターに新しい感動を提供することで客足を絶やさないことが同駅のモットー。毎年新しい施設を増やしている状態だという。

川場田園プラザ(gunmernohitoさん撮影、Flickrより)

kawabadenenplaza 川場田園プラザ

●ちびっ子に人気の施設が集結「ららん藤岡」
上信越道上りのPAでもある道の駅は14年前にオープンした。一般道からもアクセスでき、1日当たり1万5000人の集客がある。
利用者の多い理由は恵まれた立地条件だけではない。観覧車やメリーゴーラウンド、コイン遊具があるミニ遊園地でもあり、場内広場ではファミリー向けのイベントが毎週末催される。おもちゃの病院は子供たちに好評(開催日指定)で、牛の乳搾りといった体験イベントも数多く行われる。
人気メニューは地元の上州牛を3日3晩煮込んだビーフシチュー。客の4割が注文するというから驚きだ。番組レポーターは「トロッとして野菜の甘みが出ている」と舌鼓を打っていた。

ららん藤岡(muo1417さん撮影、Flickrより)

ららん藤岡ふれあいフェスティバル

●地元民がリピーター「しょうなん」
観光客の誘致目的で建設されたのに、客のほとんどは地元の人で、平日でも2000人が訪れる。先の2駅とは異なりアミューズメント施設はなく、レストランと野菜直売所のみ。それでも地元の人が惹きつけられるのは、フードが美味しくて、野菜の値段が一般的なスーパーより1、2割安いこと。スタッフは「地元に密着していきたい」と抱負を語った。

圏央道開通が追い風になるか

道の駅しょうなんは、道をはさんで大きな温泉スパ「満点の湯」がある。平日の大人料金が780円と首都圏にしてはリーズナブル。1960年代には「手賀沼ディズニーランド」建設構想もあったくらいなので(2014年4月2日付記事「幻の「手賀沼ディズニーランド」、知ってますか?」参照)、リラクゼーションスポットとしてのポテンシャルはもともとある。

先に取り上げた群馬の駅が成功している理由の一つは、商圏が広く施設の拡張性があることだ。海に面した道の駅は眺望がよく、山の幸だけでなく海の幸も販売できるメリットがあるけれども、四方から客を集めるというわけにはいかない。

ららん藤岡の立地条件は言うまでもないが、川場田園プラザは首都圏から新潟へ車で出かけた観光客が立ち寄りやすい場所にある。現在の敷地を6~7ヘクタールまで広げる計画があり、まるで東京ディズニーリゾートを思わせる。

2014年6月28日、圏央道・高尾山IC~相模原愛川ICが開通し、東名・中央・関越は圏央道によって結ばれる。縦の流れに横の流れも加わることは、群馬の道の駅にとっても追い風になることだろう。

首都圏で電車中心の生活を送っていると、道の駅と聞いてもピンとこない人がいるかもしれない。しかし、単なる休憩施設を超えた「1日いても飽きない」ところが数多くある。リフレッシュしたいけれど目的地が見つからなくて困ったとき、道の駅へ行ってみてはいかがだろう。

この「記事」が気に入ったら
みんなにシェアしよう!

MATOME