
人気の出張カレーユニット「東京カリ〜番長」メンバーが、旬の味覚を活かしたスパイシーなおいしさを提案する連載「東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー」の第21回。
今回は、東京カリ〜番長のバーテンダー主任、ともいさんが初登場! スパイスが香る2つのカクテルを紹介してくれました。「リンゴとカンパリのフローズンカクテル」と「メキシカンコーヒー」です。
カクテルにスパイス、聞き慣れない組み合わせですよね。今回、スパイスは主役ではありませんが、脇役としてカクテルの完成度を高めることに大きく貢献してくれるのです。
ともいさんは、樽詰ギネスビールや100種類以上の薬草酒とオリジナルのカレーが味わえる店「bar & curry noi」の店主。お酒とカレーの達人が伝授するスパイシーカクテルを、ぜひ味わってみてください。
リンゴとカンパリのフローズンカクテル
【材料(1人分)】
・リンゴ(皮つき):1/4 個
・カンパリ:10ml
・MONINパッションフルーツシロップ:20ml
・グレープフルーツジュース:20ml(または果肉1/8個分の果汁)
・レモンジュース:小さじ1(または果肉1/8個分の果汁)
・ガムシロップ:5ml
・氷:適量(150gを基本に調整)
【ホールスパイス】
・コリアンダー:小さじ1
■作り方
①すべての材料をブレンダーなどで撹拌する
② ①をグラスに注ぎ、スライスしたリンゴを飾る
①すべての材料をブレンダーなどで撹拌する
すべての材料をブレンダー(またはミキサー)で撹拌します。氷の量は150g程度が目安、使用するグラスの大きさに応じて調整してください。このとき、ホールスパイスのコリアンダーも一緒に入れます。
ともいさん「家庭の冷蔵庫で作った氷が、硬すぎないのでオススメです。撹拌するうちに、だんだんシャーベット状に固まってくるのですが、固まらない場合は氷またはガムシロップを追加すると固まります。ほかの材料を少し撹拌したあとでコリアンダーを入れれば、粗挽きの食感を楽しめますよ」
② ①をグラスに注ぎ、スライスしたリンゴを飾る
撹拌したものをグラスに注ぎ、スライスしたリンゴ(分量外)を飾ってできあがり!
コリアンダーは、レモンのような柑橘系フルーツに似た香りを持つスパイスです。グレープフルーツとレモンのジュースとコリアンダーが相乗効果で、互いの香りを増幅しあいます。
そこにリンゴとパッションフルーツシロップ、そしてカンパリの風味がさわやかさを強調。カンパリも多くのスパイスや薬草が使われたお酒なので、この一杯のカクテルの中には、いろいろな風味が溶け込んでいます。
シャーベット状になったカクテルのシャリシャリとした食感と、細かく砕かれたコリアンダーの食感も、このカクテルの特長。噛むほどにさわやかな香りが口の中に広がります。寒い季節に温かい部屋で味わいたい冬にオススメのデザートカクテルです!
メキシカンコーヒー
【材料(1人分)】
・テキーラ(ゴールド):20ml
・ホットコーヒー:150ml
・生クリーム:適量
・砂糖:小さじ1
【パウダースパイス】
・クローブ:小さじ1/3
・ナツメグ:少々
■作り方
①グラスにテキーラ、砂糖、クローブ、ホットコーヒーを加え、ステアする
②ホイップした生クリームをフロートさせる
③ナツメグを振りかける
①グラスにテキーラ、砂糖、クローブ、ホットコーヒーを加え、ステアする
グラスにテキーラを注ぎ、砂糖、クローブを加えたらホットコーヒーを注いで、軽くステア(かき混ぜること)します。
ともいさん「クローブは、コーヒーやミルクと親和性の高いスパイス。刺激的な香りがコーヒーの風味にマッチします。テキーラはゴールドを使い、コーヒーは深煎りのものを濃いめにいれてください。インスタントでも十分おいしく飲めますよ」
②ホイップした生クリームをフロートさせる
あらかじめ泡立て器などでホイップしておいた生クリームを、表面に浮かべます。
③ナツメグを振りかける
ナツメグを振りかければ完成です。
ともいさん「ナツメグの代わりに、シナモンパウダーを振りかけてもおいしいですよ」

「メキシカンコーヒー」は、苦さと甘さが溶け合うホットカクテル。
「アイリッシュコーヒー」というカクテルのベースにはアイリッシュ・ウイスキーが使われますが、お酒の味が比較的強く、ややもったりとした飲み口になります。そのベースをテキーラに替えることで、ふわっと軽やかな飲み口になり、さらにスパイスで香りの演出を加えます。
寒い季節、甘めのコーヒー風味でホッとひと息、体を温めてくれるカクテルです。チャイにも使われるクローブ、ケーキやクッキーにも使われるナツメグは、スイートなホットカクテルとも相性抜群なのです!
【スパイシーカクテルの極意】「スパイスの活躍の場は、鍋の中のみにあらず!」
「スパイスには、カクテルなど飲み物に使えるものも少なくありません。ホットワインやサングリアなどにもスパイスが使われますし、カンパリやシャルトリューズなどはさまざまなスパイスやハーブが使われた薬草酒の代表選手。世界にはさまざまな薬草酒があり、それを使ったカクテルにもいろいろなものがあります。この連載でカレーとともにスパイシーなドリンクも紹介していきますので、ぜひチャレンジしてみてください。そして、お近くの方はお店にもいらしてくださいね。100種類以上の薬草酒を使ったカクテルを提供していますよ」
●bar & curry noi http://bar-noi.com/
■レシピ考案・監修
東京カリ〜番長
1999年に結成された出張料理集団。全国各地のイベントでカレーのライブクッキングを行うほか、雑誌・書籍でのレシピ紹介、飲食店のメニュー開発を手掛ける。
https://www.facebook.com/tokyocurrybancho