暮らしのコト

東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー

さっと作れる「万能アウトドアキーマカレー」は、さまざまなアレンジも可能!

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人気の出張カレーユニット「東京カリ〜番長」メンバーが、技ありカレーのレシピを紹介する連載「東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー」の第9回。

今回は東京カリ〜番長のアウトドア主任、SHINGO/3LDKさんが、「万能アウトドアキーマカレー」 を紹介してくれました。

アウトドアで作るカレーは、なるべく手間と時間をかけずに、でも、おいしくみんなが喜ぶカレーを作りたいですよね。ただし、時間や燃料、そして調理器具は限られています

つまり、炒めや煮込みに時間のかかるメニューはNG、ということ。そこで今回紹介するのは、さっと手早く作れて、しかも旬の新玉ねぎの風味を活かした、春にオススメのキーマカレーです。

青空の下、あちらこちらから「おいしい〜!」の声が聞こえてきそうな一品。その味の秘密は、あの人気のハーブの使い方にありました。

【材料(4人分)】
・牛豚合いびき肉:500g
・新玉ねぎ:1個
・赤玉ねぎ(みじん切り):1/2個
・トマト:1個
・パクチー:2枝(根つき)
・ミックスビーンズ(水煮):300g
・ヤングコーン(水煮):4個
・にんにく(すりおろし):1片分
・しょうが(すりおろし):1片分
・カレー粉:大さじ2
・クミンシード:小さじ1
・ココナッツミルク:200ml
・塩:小さじ1
・オリーブオイル:大さじ2
【クミンライス】
・米:2合
・カレー粉:大さじ1
・クミンシード:小さじ1
・バター:8g

■作り方
①米、水、カレー粉、クミンシード、バターを入れてクミンライスを炊く
②新玉ねぎ、赤玉ねぎ、トマト、ヤングコーン、パクチーを切る
③クミンシードを炒める
④新玉ねぎを加えて炒める
⑤にんにく、しょうが、パクチーの根を加えて炒める
⑥トマトを加えて炒め、カレー粉を加えて炒める
⑦牛豚合いびき肉を加えて炒め、ココナッツミルク、パクチーの葉と茎、ミックスビーンズ、塩を加えて煮込む
⑧盛り付けて、赤玉ねぎなどを散らす

①米、水、カレー粉、クミンシード、バターを入れてクミンライスを炊く

普通にご飯を炊く要領で鍋などに米と水(分量外)を入れ、カレー粉、クミンシード、バターを加えて炊きます。
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SHINGO/3LDKさん「カレー粉とクミンシードとバターを入れる以外は、普通にご飯を炊く場合と同じように炊いてください。野外なら鍋やクッカーなどで炊きますが、アウトドア料理に不慣れな方は事前に炊き方を確認しましょう。キッチンで作るなら炊飯器でOKです」

★ココがポイント!★
②新玉ねぎ、赤玉ねぎ、トマト、ヤングコーン、パクチーを切る

新玉ねぎは粗みじん切り、赤玉ねぎはみじん切り、トマトはざく切り。ヤングコーンは縦半分に切ります。パクチーは葉・茎・根を分けて、それぞれみじん切りにします。部位によって、みじん切りのサイズがやや異なるので、動画で確認しておきましょう。

【やり方を動画でチェック!】
※下の動画サムネイルをクリックすると、YouTubeに移動します。
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〈パクチーの切り方〉
1.根と茎と葉を切り分ける
2.茎をみじん切りにする
3.葉を粗めのみじん切りにする
4.根を細かめのみじん切りにする

SHINGO/3LDKさん「パクチーは根の付いていないものもありますが、この『万能アウトドアキーマカレー』を作るときは、できるだけ根つきのものを入手してください。根が入ると格段に風味がよくなります。土がついている場合は、よく洗ってから切りましょう」

③クミンシードを炒める

フライパンにオリーブオイルをひいて熱し、クミンシードを加えて中火で炒めます

④新玉ねぎを加えて炒める

クミンシードの香りが立ってきたら、新玉ねぎを加えて強火〜中火で炒めます。下の写真ぐらいの色になればOKです。
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SHINGO/3LDKさん「新玉ねぎは水分が多いため、飴色になるまで炒めて水気を飛ばすのは大変ですが、甘みが強いので、このキーマカレーなら軽く色づくまでさっと炒めれば問題ありません。塩も水も加えず、普通に炒めれば大丈夫です」

⑤にんにく・しょうがを加えて炒め、さらにパクチーの根を加えて炒める

にんにく・しょうがを加えて、中火で香りが立つまで炒めたら、パクチーの根を加えてさらに火を通します。

SHINGO/3LDKさん「パクチーの根は、このタイミングで加えて炒めます。すると、カレーの風味の土台の部分にパクチーの根の風味が入って、全体に行き渡るので、いつものカレーとはひと味違うものになります。また、しょうがは皮をむかずに使ったほうが、風味がよくなります」

⑥トマトを加えて炒め、カレー粉を加えて炒める

トマトを加えて強火で、つぶすようにして炒めます。水分が飛んだらカレー粉、塩(適量/分量外)を加え、中火〜弱めの中火で焦がさないように5分ほど炒めます。

⑦牛豚合いびき肉を加えて炒め、ココナッツミルク、パクチーの葉・茎、ミックスビーンズ、塩を加えて煮込む

牛豚合いびき肉を加えて炒め、火が通ったらココナッツミルクを加えます。パクチーの葉・茎、ミックスビーンズ、塩を加えてかき混ぜ、沸騰したらふたをして中火で10分煮込みます。
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SHINGO/3LDKさん「パクチーの葉は、盛り付けるときにも使いますので、適量を残しておきます

⑧盛り付けて、赤玉ねぎなどを散らす

炊き上がったクミンライスとともに盛り付け、ヤングコーンをのせて、赤玉ねぎ、パクチーの葉を散らせばできあがり!

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鮮やかな黄色のクミンライスとキーマカレー。その上に散らした赤玉ねぎとパクチーが、色鮮やかに映えます。鼻をくすぐるのは、ふわっと漂うパクチーの香りです。

新玉ねぎならではの甘み、ココナッツミルクのコク。その向こうから、凝縮された肉の旨味がやってきます。さらに、散らしたパクチーと赤玉ねぎのシャキシャキとした食感とフレッシュな風味が……。でも、それだけではありません。

もっと味の土台の部分に、にんにく・しょうがとともに少々刺激的な風味が潜んでいるのが感じられます。これは……そう、パクチーの根! その風味が根底でこのカレーを支えているのです。

トッピングした葉、炒め合わせた葉・茎、ベースに溶け込んだ根と、重層構造をなしたパクチーの風味が、このキーマカレーの特徴。パクチーが苦手な方も、トッピングの葉だけを避けてチャレンジしてみてください。パクチーの風味は、火を通すと和らいで食べやすくなります。もしかしたら、このカレーがパクチーを好きになるきっかけになるかもしれません。

簡単に作れるクミンライスとの相性もバッチリ! でも、ビーンズがたっぷりと入っているので、カレー単体でビールのおつまみにするのもアリです。うーん、ビールが進みそう!

また、「万能アウトドアキーマカレー」はその名のとおり、いろいろなメニューにアレンジできます。例えば、カレーボロネーゼパスタ、カレーホットサンド、キーマカレー讃岐うどん、キーマカレーサンドイッチ(with マヨネーズ)など。ぜひ、試してみてください。

【万能アウトドアキーマカレーの極意】「パクチーの根、捨てるべからず!」
「タイ料理では、パクチーの根が調味料としてよく使われます。パクチーと聞いて私たちがイメージするのは葉や茎の風味ですが、根には独特の旨味やコクがあって、カレーの味に深みが出ます。パクチーが好きな方には間違いなく気に入っていただけると思いますが、そうでない方にとっても、きっとおいしく感じていただけるのではないかと思います。ぜひ勇気を出して、チャレンジしてみてください!」

■レシピ考案・監修
東京カリ〜番長
1999年に結成された出張料理集団。全国各地のイベントでカレーのライブクッキングを行うほか、雑誌・書籍でのレシピ紹介、飲食店のメニュー開発を手掛ける。
https://www.facebook.com/tokyocurrybancho

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