暮らしのコト

東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー

春の風が吹き抜ける「春キャベツとスナップエンドウのチキンカレー」

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_MG_0613人気の出張カレーユニット「東京カリ〜番長」メンバーが、季節感たっぷりのカレーを紹介する連載「東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー」。第8回は、前回のインタビューに登場した東京カリ〜番長のリーダー・伊東盛さんが、「春キャベツとスナップエンドウのチキンカレー」 を紹介してくれました。このカレーの特徴は、口当たりのよいクリーミーな食感。そして、春キャベツや玉ねぎの甘みを活かしたやさしい味です。独特のなめらかさと季節の香りがマッチした、まるで春の時期の日ざしのようにやさしい風味の春カレー。早速、そのレシピをチェックしてみましょう。

【材料(4人分)】
・鶏もも肉:300g
・春キャベツ:200g程度
・スナップエンドウ:100g
・玉ねぎ:大1個
・レモン:1/4個(中心部分)
・トマトピューレ:大さじ2
・プレーンヨーグルト:大さじ4
・にんにく(みじん切り):2片分
・しょうが(みじん切り):1片分
・鷹の爪:1本
・クミンシード(ホール):小さじ2
・カルダモン(ホール/中の種子だけ):8粒
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・カレー粉:大さじ1/2
・コリアンダー(パウダー):大さじ1/2
・シナモン(パウダー):小さじ1/4
・粒マスタード:大さじ1
・メープルシロップ:大さじ1
・オリーブオイル:大さじ3
・水:350cc
・牛乳:200cc
・コンソメ(顆粒):小さじ2
・塩:小さじ1

■作り方
下ごしらえ 鶏もも肉、春キャベツ、スナップエンドウ、玉ねぎ、レモンを切る
①クミンシード、カルダモン、鷹の爪を炒める
②玉ねぎを加えて炒める
③にんにく・しょうがを加えて炒める
④トマトピューレ、ヨーグルトを加えて炒める
⑤カレー粉、コリアンダー、シナモン、粒マスタードを加える
⑥春キャベツ、スナップエンドウ、水を加えて煮込む
⑦鶏もも肉とレモンを焼く
⑧⑥をミキサーにかける
⑨⑦のフライパンにミキサーの中身を加える
⑩コンソメ、牛乳、メープルシロップ、塩を加えて煮込む

下ごしらえ:鶏もも肉、春キャベツ、スナップエンドウ、玉ねぎ、レモンを切る

鶏もも肉はひと口大に切ります。キャベツはざく切り、スナップエンドウは筋を取ってざく切り、玉ねぎは粗みじん切りに。レモンは半月切りにして種を取っておきます。

①クミンシード、カルダモン、鷹の爪を炒める

フライパンにオリーブオイルをひき、クミンシード、カルダモン、鷹の爪を加えて、よく熱します。

伊東さん「今回は、キャベツの風味によく合うオリーブオイルを使います。例によって、スパイスの風味をオイルに移すところからスタートします」

②玉ねぎを加えて炒める

玉ねぎを加え、塩(分量外)を振って、強火で透明になるまで炒めます。木べらで常にかき混ぜながら5〜10分ほど。玉ねぎを放置しないことがポイントです。

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伊東さん「このカレーでは玉ねぎに焦げ目をつけず、濃い色になるほどまでは炒めません。なぜなら、今回のカレーは仕上がりを淡めの黄色にし、素材の風味を活かした味わいにしたいからです。玉ねぎの炒め方を変えて、色や味をコントロールします」

③にんにく・しょうがを加えて炒める

青臭さがなくなるまで炒めます。

④トマトピューレ、ヨーグルトを加えて炒める

炒める目安は、水分がある程度なくなるまで

⑤カレー粉、コリアンダー、シナモン、粒マスタードを加える

カレー粉、コリアンダー、シナモン、粒マスタードを加え、よくなじませます

伊東さん「粒マスタードを加えることで酸味を出し、風味にアクセントをつけます」

⑥春キャベツ、スナップエンドウ、水を加えて煮込む

ざく切りにした春キャベツとスナップエンドウを加え、軽く絡めます。水を加えたら蒸発しないようにふたをして、中火で10分程度煮込みます。途中で1回、ふたを開けてかき混ぜましょう。

伊東さん「春キャベツとスナップエンドウを蒸し煮にする感じで、やわらかくなるまで煮込みます。煮込み終わったら、ふたを開けて粗熱を取っておきましょう」

★ココがポイント!★
⑦鶏もも肉とレモンを焼く

別のフライパンを用意して、鶏もも肉とレモンを焼きます。まず鶏もも肉にこんがりと焼き目をつけ、そのあとでレモンを加えます。この焼き方で鶏もも肉のおいしさを最大限に引き出すわけですが、どのように焼けばいいのでしょうか?

【やり方を動画でチェック!】
※下の動画サムネイルをクリックすると、YouTubeに移動します。
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〈鶏肉とレモンを焼く手順〉
1.フライパンに油をひかず、火をつける前に、鶏もも肉の皮面を下にして並べる。
2.強火で、かき混ぜずに焼き目をつける。肉から油が出てきたら中火〜弱めの中火にする。
3.皮面に焼き目がついたら裏返し、弱めの中火で裏面にも焼き目をつける。このあと煮込むので、中まで火を通す必要はない。
4.レモンを加えて両面を焼く
5.レモンの汁を鶏もも肉にからめる

伊東さん「鶏もも肉は、必ず皮面から焼きます。それによって皮がパリッと香ばしくなり、肉から出る脂によってジューシーに焼き上がるため。香ばしく焼いたチキンの風味が、このカレーの重要な要素になります」

⑧⑥をミキサーにかける

粗熱を取った⑥のフライパンの中身をすべてミキサーにかけます。
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伊東さん「ミキサーがうまく回らないときは、水(分量外)を適宜足してください」

⑨ミキサーの中身を⑦のフライパンに加える

ミキサーの中身を、鶏もも肉とレモンが入った⑦のフライパンに加えます。
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⑩コンソメ、牛乳、メープルシロップ、塩を加えて煮込む

コンソメ、牛乳、メープルシロップ、塩を加えます。ふたをして弱火で10分ほど煮込んだら、出来上がり!

伊東さんシナモンとよく合うメープルシロップを、香りづけとして加えます。代わりにフェヌグリークシードというスパイスを使う場合もあります」

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春キャベツ、スナップエンドウ、玉ねぎが一体となって溶け合った、やさしい黄色のカレーソース。ところどころに茶色のマスタードの粒が顔をのぞかせています。原型をとどめている具材は、鶏もも肉だけです。

春キャベツや玉ねぎのふんわりとした甘みと、スナップエンドウの青々しい風味が、季節を感じさせてくれます。野菜の繊維がたっぷりのカレーソースは、牛乳のまろやかさが効いてとってもクリーミー。

重層的なスパイスの風味の中から、さわやかなカルダモンの香りが立ち上がり、レモンと粒マスタードの酸味と絶妙に絡み合います。こんがりと焼き目をつけた鶏もも肉の香ばしさもたまりません。それでいて、春キャベツなどの繊細な風味もちゃんと感じられます

春の息吹を集めて煮込んだかのような、まさに旬の味わいが楽しめるひと皿。花見や行楽にも持ってきたくなるカレーです!

【春キャベツとスナップエンドウのチキンカレーの極意】「チキンは皮面を下にして、ジュージュー焼くべし!」
「鶏肉をジュージュー焼いてこんがりと焼き目をつけ、塩をふってレモンを絞ったら、それだけでも最高においしいですよね? そのおいしさが、このカレーを構成する柱のひとつです。必ず皮面から先に焼いて脂を出し、皮はパリッと香ばしく、肉はジューシーに焼き上げましょう。フライパンでレモンを焼いて果汁を出し、肉とからめるのもポイントです」

■レシピ考案・監修
東京カリ〜番長
1999年に結成された出張料理集団。全国各地のイベントでカレーのライブクッキングを行うほか、雑誌・書籍でのレシピ紹介、飲食店のメニュー開発を手掛ける。
https://www.facebook.com/tokyocurrybancho

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