（一財）森記念財団 都市戦略研究所は18日、「都市のイメージ調査（City Perception Survey）」を公表した。
世界41都市に居住する2,132人に対して、同研究所が発表している「世界の都市総合力ランキング」の上位4都市（ロンドン、ニューヨーク、東京、パリ）とアジアの上位4都市（シンガポール、ソウル、香港、上海）の計8都市について連想するワード（1〜3単語）の回答を得た。17言語で得た合計2万7,781単語を、英語に翻訳した上で集計した。都市間競争においては、総合ランキングで公表しているヒト・モノ・カネを獲得する力のほか、「都市のイメージ」も重要であることから、今回調査した。
東京のイメージは、「CROWDED（混雑した）」がトップ。次いで、「TECHNOLOGY（テクノロジー）」（2位）、「MODERN（現代的な）」（3位）。混雑しているが上位にあるものの、9位には「ORGANIZED（整理されている）」も入っており、「世界最大規模の都市圏人口を抱えてながら先進的かつ効率的な大都市」というイメージが強いことがわかった。
また、他の都市ではランドマーク（ロンドン：ビッグベン（3位）、パリ：エッフェル塔（1位））が上位に入ってきているが、東京は外国人によるスカイツリーや東京タワーの回答がほぼなく、世界的に認知されたランドマークがないことが分かった。
回答者のうち、ヨーロッパやアメリカの在住者は、「混雑した」や「テクノロジー」「現代的な」のほか、「BUSY（忙しい）」（5位）を挙げる人が多かった。アジアの回答者は、「FASHION（ファッション）」や「ADVANCED（先端的な）」を多く挙げた。
一方、東京への訪問の有無によって、回答内容に大きく差が出た。訪問したことがない人からは「STRESSFUL（ストレスが多い）」「NOISY（うるさい）「POLLUTION（汚染された）」などネガティブなイメージが多くあげられる一方、訪問経験のある人からは「POLITE（礼儀正しい）「SAFE（安全な）」「CLEAN（清潔な）」などポジティブなイメージが多く挙がった。
同研究所は「調査内容を生かして、東京に必要なイメージブランディングを進めてほしい」としている。
