クーポン利用率は驚異の65%! 企業間をつなぐ新技術運用第1弾は「セーブオン」と「景勝軒」

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(OVO オーヴォより)

株式会社ログノートは、Apple社のテクノロジー「iBeacon」を活用した集客の新システムを開発し、6月9日より運用をスタートしている。このシステムをコンビニチェーン「セーブオン」と、群馬県を中心に展開するラーメンチェーン「景勝軒」の2社間で運用した結果、開始から3週間でのクーポン利用率が65%に及んだという興味深いデータが公開された。

iBeaconとはiPhoneなどのOS(※iOS7以降)に標準装備されているデータ転送規格Bluetooth Low Energy(BLE)を用いてスマートフォンの位置情報を特定し、現在位置に合わせて必要な情報を配信する無線通信技術のこと。つまりアプリをインストールしたスマホを持った消費者がBeaconの配備された店舗に近づくと、スマホに店舗からの情報(お得情報など)がプッシュ通知で配信される。

今回のログノートの新システムは、2つの場所のiBeaconで連携できることが特長であり、異なる店舗(や企業)間を繋ぐことができる。具体的には、スマートフォンに専用アプリをダウンロードした消費者が店舗AのiBeaconに近づくと、店舗Bで使えるクーポンを取得することができる。そのユーザーが店舗Bを来訪すると、店に設置されたiBeaconが反応してクーポンが有効となり、実際に使えるようになる。

つまり消費者にとってはセーブオン店舗レジ脇に設置されたiBeaconから、景勝軒で使える「餃子無料」などの特典クーポンを受け取ることができ、同じくiBeaconが設置されている景勝軒で実際にクーポンを利用してサービスを受けることができる。景勝軒はメルマガ会員(約20,000人)、および来店顧客(月間11万人/29店舗)にアプリのダウンロードを呼びかけ、開始から3週間でのクーポン利用率65%という驚異の利用率を叩き出した。

この結果に貢献しているのが、ログノートのクーポン配信機能とデータ管理機能だ。前者はA店舗(コンビニエンスストア)の状況(=場所、時間、内容)を顧みて、集客したいB店舗(ラーメン店)が最適なクーポンを配信することができる。例えば、ラーメン店Bにいちばん近いコンビニAのiBeaconを指定して、客数が最も少ない15時に、60%引きのクーポンを配信するなどといった細かい設定を用いてクーポン配布を実施することができる。一方後者は、顧客消費者の行動を把握することができる。例えば、A店舗(コンビニエンスストア)からどれくらいの人数が、どの時間帯に、B店舗(景勝軒)に何人来ているかをチェックすることができる。

これらの機能が奏功し、セーブオン店舗の80%から景勝軒への来店があり、この取り組みは場所を問わず、幅広い消費者に利用されたことが証明された。また全クーポン配布数の53%がユニークユーザーであり、そのユニークユーザーのうちの54%が複数回クーポンを活用している。これらから、65%という驚異のクーポン利用率は、消費者の気持ちを動かし、彼らが行動したくなるクーポンを配信することができた結果といえそうだ。

今後、消費者にとって、より魅力的で有意義な企業間コラボがiBeaconを利用して生まれていくことを期待したい。

<関連リンク>
株式会社ログノート

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