(Jタウンネットより)

収穫の時を待つ秋麗梨
まもなく梨のシーズンが到来します。滴り落ちる果汁、シャリシャリっと心地よい歯ごたえ、通り抜けるような甘さが魅力、梨はまさに日本人好みの果実です。
大きく分けて赤梨・青梨に分類され、さらに数多の品種が存在します。
品種が違えば当然味わいも異なり、それぞれの特徴を楽しむ事ができます。
ポピュラーな品種では幸水・豊水・二十世紀・新高など。
どれも甘酸のバランスや果肉の硬さ、香りに違う美味しさがあります。

糖度が高くみずみずしい
そんな中、今回ご紹介したいのが熊本の希少品種「秋麗(しゅうれい)」です。
梨の糖度は一般的に【11度】あれば十分甘いと言われる中、
透過式光センサーによる厳しい糖度選果で【12度以上】の物だけが選び抜かれ、最上等級の特秀品にもなると【13.5度以上】という驚くべき高糖度で選果される品種なのです。
農家さんを魅了した見た目と甘さの凄まじいギャップ
平成15年に品種登録され10年以上が経ちますが、これほど優秀な品種が未だに”希少品種”と呼ばれるにはこんな理由がありました。
「見た目が悪い。」
国の研究所で開発し複数の産地へ苗が配られたのですが、ほぼ栽培されなかったそうです。
さらに他品種と比べて収穫までに何倍も手間がかかり、非常に栽培効率が悪いという弱点まで判明。各産地が栽培を諦める中、熊本県だけは違いました。

「JAやつしろ・竜北果樹部会」梨部の古閑部会長
JAやつしろ 竜北果樹部会の梨部、古閑部会長はこう話します。
「初めて食べた時の、とびっきりの甘さ。あんな美味しさは他の梨では味わえない。
確かにかかる手間はもの凄いけど、それ以上に価値がある品種だから、ぜひ全国へこの梨を広めたい。」
その時一緒に試食した生産者の面々も同様の意見で、まさに一目惚れと言わんばかりに栽培を即決定したそうです。

梨園の風景
毎年、着々と栽培量は増えていますが、出回る期間は年間でもわずか3週間足らず。
「見た目は悪い、でもとびっきりの甘さ」
よい意味で期待を大きく裏切るこの味わいを、ご自身で体験してみませんか?

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