街のコト

浜松市が本気だ…家康くん「天下取り」に向けて、街全体が「出世都市」化

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(Jタウンネットより)

徳川家康をモチーフに2011年に誕生した、静岡県浜松市の公式キャラクター「出世大名家康くん」。2013年のゆるキャラグランプリで優勝候補筆頭と目されながら、まさかの大逆転で2位に甘んじたことは記憶に新しい。
敗戦のショックが大きかったのか2014年はグランプリの不出馬を表明。その動向が注目されたが、2015年に念願の天下取り=優勝を果たすべく着々と準備を進めている。

「出世」を冠した通りやグルメが続々出現

昨年12月22日、浜松市はJR浜松駅から浜松城に至るまでの約2.4キロ(最短ルートは約1.4キロ)の道を「出世街道」と命名した。駅前から商店街を通って、旧東海道のゆりの木通りを横断し、市役所の前を通過して浜松城へ至る。このルートを散策することで、徳川家康の出世運にあやかることができるらしい。

浜松市の「出世街道」(浜松市プレスリリースより)
浜松市の「出世街道」(浜松市プレスリリースより)

この企画に地元商店街も賛同し、「出世横丁」なる一角も誕生した。

浜松市の「出世横丁」(出世大名家康くんフェイスブックページより)
浜松市の「出世横丁」(出世大名家康くんのフェイスブックページより)

家康くんは自身のフェイスブックで喜びを露わにしている。

“出世街道”沿いの肴町の皆々様のご厚意で『出世横丁』たんじょ〜〜〜
ありがたき幸せ!!

食べると運気が上がる「出世飯」の発表もあった。地元老舗飲食店の店主らが考案した高級料理で、計16店舗で食べられる。値段は税込み1万円と少々お高めだが、一世一代の勝負をかけたいとき、気合を入れるにはいいかも。

出世飯をPRする家康くんと市長たち(浜松市プレスリリースより)
出世飯をPRする家康くんと市長たち(浜松市プレスリリースより)

さらに3月18日から市内にあるバー4店舗で「出世カクテル」の提供が始まった。地元産のフルーツや食材、酒を使っていて、料金は1杯で税込1000円。飲むことで運気が上がるという触れ込みは一緒が、こちらなら気軽に飲めそう。

出世カクテルに酔う家康くん(浜松市公式サイトより)
出世カクテルに酔う家康くん(浜松市公式サイトより)

パワースポット化の先には…ゆるキャラGP優勝の悲願が

これらはすべてパワースポットとして浜松を全国に売り込む「浜松出世旅プロジェクト」の一環。これまで実現したプロジェクトは下記の6つ。運気の上がる神社や寺、山というのはよくある話だが、都市というのはありそうでなかった発想だ。

●2014年
7月6日 「出世旅推進室」の開設と出世大名家康くんの出世旅推進室本部長就任
8月6日 「金の家康くん像」の制作及びJR浜松駅構内での常設
10月3日 「出世旅スタンプラリー」開催
12月26日 「出世飯(出世丼)」の提供開始
12月26日  JR浜松駅から浜松城へ至るルートを「出世街道」と命名
●2015年
3月18日 「出世カクテル」提供開始

総仕上げは「ゆるキャラグランプリ2015」で家康くんが1位を奪取することだろう。
2015年11月に浜松市内で同大会が実施されることは既に決まっている。昨年のルールがそのまま採用されるならホーム開催は断然有利だ。

出世大名家康くんの公式サイト
出世大名家康くんの公式サイト

そういえば徳川家康は浜松市郊外で行われた三方が原の戦いで大負けし、そこから教訓を学んで天下取りを果たした。

家康くんも2013年は一敗地にまみれたものの、浜松全体を「出世都市化」することで悲願の天下取りに邁進(まいしん)している。
票固めの布石を着々と打っているところは本物の徳川家康そっくりだが、この努力が勝利につながるかどうか。家康くんの動向とゆるキャラGP2015に今年も目が離せない。

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