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400年前の気配を残すまち(大分県/臼杵市・二王座歴史の道)

400年前の気配を残すまち(大分県/臼杵市・二王座歴史の道)

前夜来の雨で、武家屋敷のしっくいと板壁をにぶく映す石畳の坂道を歩いていると、背後に人の気配。さては刺客か……。てなことはないけれど、そんな妄想すら巡らしたくなるほどひっそりとして古風な一画です。ここは豊後水道を挟んで四国と向き合う九州の小さな城下町、臼杵。貴重な江戸初期のまちなみがそっくり残され、国交省の「都市景観100選」にも選ばれた「二王座歴史の道」です。

街のコト
校門を抜けるとテレビ局だった(東京都/千代田区・神田駿河台)

校門を抜けるとテレビ局だった(東京都/千代田区・神田駿河台)

JR「御茶ノ水」駅周辺は、日本有数の学生街。1960年代以降、郊外へのキャンパス移転が進みましたが、ここ10年ほどは都心回帰の動きが加速。そのせいか、久しぶりに歩くまちは学生で溢れ返っています。かつてキャンパスといえば木々が生い茂り、ツタの絡まる学び舎というイメージがありましたが、都心では多くが高層化し、オフィスビルのようで味気ない。そんななか、駅近くで往年の面影を残す建物に遭遇。大正10年創立の「文化学院」です。

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輪島の朝を支える元気な女たち(石川県/輪島市・輪島港)

輪島の朝を支える元気な女たち(石川県/輪島市・輪島港)

あれ、こんな風に並ぶんだっけ? ここは能登半島北端の輪島港。漁から戻った船が岸壁になぜか3隻ずつ横並びに停泊。漁師が船をまたいでは、獲れたての魚介を市場へ運びます。聞けば、輪島港を母港とする船は約200隻と県内最多。すべてが同時に接岸できず、横付けするしかないのだとか。ナルホド。しかし日本の漁獲量は1980年代のピーク時から半減し、漁師の数も約4割に減ったというのに、なぜ輪島港には活気があるんだろう?

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歴史を包む湯煙たなびくまち(神奈川/箱根・塔ノ沢温泉)

歴史を包む湯煙たなびくまち(神奈川/箱根・塔ノ沢温泉)

グローバル化が加速するにつれて、多くのまちから固有の風景が失われています。しかし、実際に各地を訪れると、時代と折り合いを付けながら独特のまちなみを保つ風景に出合うこともあります。今号からは、そんなまちを順次紹介しましょう。まずは温泉街。古代から湯治の習慣はありましたが、保養や観光目的での温泉人気が高まったのは、明治時代も後半になってから。鉄道網が全国に広がって旅が容易になるとともに、国策として観光旅行が促されたためです。

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最北端のまちのレトロな横丁(北海道/稚内・波止場横丁)

最北端のまちのレトロな横丁(北海道/稚内・波止場横丁)

うっ、寒い。クリスマスが間近な年末某日、稚内へ出張でやってきました。何しろ稚内は、モンゴルや黒海付近と同じ北緯45度。海を挟んでわずか50先先は樺太(サハリン)という日本最北端のまちですから、寒さも半端じゃありません。仕事が終わり、中心街の凍結した夜道をそろそろ歩くと、商店の看板は皆ロシア語併記。閉じたシャッターにマトリョーシカが描かれた店もあり、国境のまちを実感します。

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人の行く裏に道あり 千年の都(京都府/柳小路)

人の行く裏に道あり 千年の都(京都府/柳小路)

京都は、路地好きにはたまらないまちです。高台寺裏の「石塀小路」や四条通近くの「花遊小路」、木屋町通と先斗町通の間にいく筋も走る「番号路地」などの有名どころだけでなく、名もないものも含めれば、数え切れないほどの路地が中心街に見つかるからです。スケッチした「柳小路」もその一つです。観光客で年中溢れ返る四条河原町交差点から徒歩1分と思えない静けさ。その名の通り、柳が枝を垂らす小路に足を踏み入れると、京友禅のジーンズショップや和雑貨店、ホルモン焼きとは思えないオシャレな店など、京都ならではの店が石畳の両側に立ち並んでいます。

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