街のコト

輪島の朝を支える元気な女たち(石川県/輪島市・輪島港)

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(ライター:村上 健)

あれ、こんな風に並ぶんだっけ? ここは能登半島北端の輪島港。漁から戻った船が岸壁になぜか3隻ずつ横並びに停泊。漁師が船をまたいでは、獲れたての魚介を市場へ運びます。

聞けば、輪島港を母港とする船は約200隻と県内最多。すべてが同時に接岸できず、横付けするしかないのだとか。ナルホド。しかし日本の漁獲量は1980年代のピーク時から半減し、漁師の数も約4割に減ったというのに、なぜ輪島港には活気があるんだろう?

思うに理由は3つ。まずはフグ。フグと言えば下関を思い浮かべますが、実は近年、天然フグの漁獲量日本一は石川県。輪島では漁協と飲食店の連携により、フグ料理の人気が上昇中です。

2つ目は高値の付くノドグロ。山陰と並び、石川県は好漁場が多いのです。

3つ目は女性たち。漁師のおかみさんやおばあちゃんの多くは「輪島の朝市」にほぼ毎日出店し、収入源があります。ついでに海女さんの数も約200人と日本一の多さです。

      朝市で蒸しアワビや貝類を売る漁師のおかみさん

ウーン、輪島が元気な理由の一番は、たくましい女性たちの存在かもしれませんね。

村上 健 Ken Murakami
編集者の仕事の傍ら、各地の風景を描く。著書に『昭和に出合える鉄道スケッチ散歩』『怪しい駅 懐かしい駅』 がある。

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月刊不動産流通2018年2月号掲載

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