街のコト

人の行く裏に道あり 千年の都(京都府/柳小路)

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(ライター:村上 健)

京都は、路地好きにはたまらないまちです。高台寺裏の「石塀小路」や四条通近くの「花遊小路」、木屋町通と先斗町通の間にいく筋も走る「番号路地」などの有名どころだけでなく、名もないものも含めれば、数え切れないほどの路地が中心街に見つかるからです。

スケッチした「柳小路」もその一つです。観光客で年中溢れ返る四条河原町交差点から徒歩1分と思えない静けさ。その名の通り、柳が枝を垂らす小路に足を踏み入れると、京友禅のジーンズショップや和雑貨店、ホルモン焼きとは思えないオシャレな店など、京都ならではの店が石畳の両側に立ち並んでいます。通りの中ほどには、大人の背丈ほどの鳥居の「八兵衛明神」も。奥には8つの願いをかなえるというタヌキの置物が八体鎮座しています。国宝級の立派な神社仏閣が目白押しの京都ですが、こんな控えめでユーモラスな神様と出会うのも楽しいものですね。

柳小路にまつられた八兵衛明神

京都の旅へ出掛けたら、お気に入りの路地探しも一つ日程に加えてはいかがでしょう。

村上 健 Ken Murakami
編集者の仕事の傍ら、各地の風景を描く。著書に『昭和に出合える鉄道スケッチ散歩』『怪しい駅 懐かしい駅』がある。

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月刊不動産流通2017年11月号掲載

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