共働き家庭で子どもが小さいうちは「夫婦の家事育児分担」が最重要テーマだけれど、子どもの成長につれて「家族みんなで家事をシェア」できるようになっていったら、家族みんなが快適に過ごせそう。まだまだ女性に家事の負担が時間的にも心理的にもかかっている現実の中、大和ハウス工業は、共働き世帯のための戸建住宅「家事シェアハウス」(11月28日現在商標登録出願中)を提案している。 家事をまるごと家族全員で「シェア」することを目指して工夫が盛り込まれた住宅。まずは家事を効率的にする「家事シェア動線」に着目。家事の約80%は、出したものを片付ける、汚れたものを洗うといった「マイナスの状態をゼロに戻す作業」と言われていることから、帰宅したら郵便物を仕分け、鞄や上着の収納、手洗い、着替えなどを経て、キッチンやリビングへ移動するという一連の動作を、無駄のない動線で実現。効率的に動きながら片付けができる。 次に、家事は誰かがやるものではなく自分でするものという「家事=家族事」の意識を生み出すための「家事シェアアイデア」。「自分専用カタヅケロッカー」、「自分専用ボックス」を玄関やリビング、ダイニングに設置し、家族それぞれの荷物を各自が個別管理できる環境づくり。会社では整理整頓ができているのに家では片づけないという人にも効果あり!?学校からのお知らせやプリント、ダイレクトメールなどを整理する「お便り紙蔵庫(かみぞうこ)」、たたんだ洗濯物など後で2階の寝室やクローゼットなどに持っていくものを一時的に置くスペース「階段ポケット」を設置するなど、「モノに居場所をつくる」工夫も。浴室前には「ファミリーユーティリティ」を設け、洗濯・干す・たたむ・アイロンがけまでを1カ所でできるようにするなど、「家事をひとまとめにする」ことでも効率化を目指す。 内閣府ホームページの資料から、6歳未満の子どもを持つ夫の育児を除く家事時間を見ると「1日平均28分」と、アメリカやドイツ、スウェーデンと比較しても4分の1以下という。特定の家事の分担では、もはや抜本的な解決にならないよう。家族全員でお互いの状況や家事全体を把握し、コミュニケーションを取りながら家事を分け合う「家事シェア」の考え方。新発想のように見えるけれど「自分のことは自分で!」というごくごくシンプルなことであり、とても心地よいかも。
