
ニッポン全国のご当地をまわり、そのエリアならではのちょっと変わった風習や流行、素敵な方言などを、地元の不動産店の皆さんにお伺いするニッポンの5当地「色」。
今回は、知られざる「盛岡」の県民性などの特色をご紹介します。

01
自分より相手のことを思いやる
それが盛岡人の気風です
おっとりしていて、親切で、相手のことを思いやる。盛岡人のいちばん好きなところですね。私自身の経験でいうと、雪道で車が立ち往生しても文句を言う人に会ったことがないし、けたたましくクラクションを鳴らすのも聞いたことがありません。自分の車のクラクションの音を知らない人もいるんですよ。
心の美人が多い街
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盛岡駅前不動産(株)<盛岡市盛岡駅前通>大矢 忠仁さん
02
三陸が「じぇじぇじぇ」なら
盛岡は「じゃじゃじゃ」です
NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で一気に有名になった三陸方言の「じぇじぇじぇ」。実は盛岡にも、「じゃじゃ」という言葉があるんです。ただ、向うが「すごい、びっくり!!!」だとしたら、こちらは「!」が2つぐらい少ない感じでしょうか。地元限定ですが、「じゃじゃじゃTV」というテレビ番組もあるんですよ。
どちらもテレビで有名です
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北日本地産(株)<盛岡市月が丘>管野(かんの) 雄介さん
03
「見さる、言わさる、聞かさる」
さて、この意味は?
「見ざる、言わざる、聞かざる」みたいですが、実は「見える、言える、聞こえる」という意味の盛岡弁。他にも「そのペン、まだ書かさる(まだ書ける)」、「意外に食べささる(食べられる)」などなど、「~さる」という言い方がよく出てきます。これをマスターできれば、あなたも立派な盛岡人です。
濁点のあるなしで大違い
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ダイナステージ(株)<盛岡市中央通>相馬 よしえさん
04
盛岡三大麺の横綱かもしれない
一年中食べにいく「盛岡冷麺」。
全国的には「冷麺」といえば「冷風麺」か「冷やし中華」を連想されるのでしょうか?盛岡では「冷麺」=「盛岡冷麺」となり、「冷やし中華・冷風麺」とは全く別物になりますのでご注意を!!さらに、夏だけでなく、盛岡では一年中食べております。もちろん真冬の氷点下でも冷麺は欠かせません。また焼肉店に入っても、焼肉は食べず「冷麺」だけを食べて帰るときもあるんですよ!盛岡の人は「冷麺」にはうるさいですね。
真夏はもちろん、真冬もね
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ジャストワン(株)<盛岡市本宮>村松 勝行さん
05
親しい人だから使える
「~なはん」という言葉。
盛岡弁の「~なはん」は、標準語の「~ね」のニュアンス。「あのなはん」は「あのね」、「うんだなはん」は「そうだね」、「あのなはん、おめはん、山下さんだなはん」なら「あのね、あなたは山下さんだよね」となります。くだけた言い方なので、目上の人に使うのはNG。もちろん、せんだみつおとはまったく無関係です。
ナハナハおじさんは無関係
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(有)本町不動産<盛岡市本町通>山下 了子さん
06
豆腐売り場を見れば分かる
盛岡市は、全国屈指の豆腐消費地。
都道府県庁所在地のランキングで見ると、盛岡市民は飛び抜けて豆腐好き。平成元年からの25年間で、購入量は22回、購入額でも11回、首位を飾っています。理由はいろいろあるようですが、要はそれぐらい豆腐好きが多いということ。スーパーなどの売り場の広さを見ると、市外から来た人はみんなびっくりしますよ。
むろん私も大好きです
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(有)あおば不動産<盛岡市本町通>佐藤 隆さん
07
「美人が多い街ですねえ」と
なぜか、県外の人に言われます。
転勤や引っ越しでお会いした他府県のお客様に繰り返しいわれたのが、この言葉。おっとりした人柄が好かれるのか、標準語を話しているつもりでも盛岡弁になっているあたりが、かわいらしいと思われるのか。お客様にそう言っていただけるのはうれしいし、とてもありがたいんですけれど、いまだに半信半疑なんです・・・・。
盛岡には美人が多い!?
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いわて不動産(株)<盛岡市材木町>中川 祐麻(ゆま)さん
08
おいしいリンゴを食べたい人は
ぜひ岩手県を訪ねてください。
収穫量は青森県に譲りますが、おいしいリンゴとなると岩手県も黙っていられません。中でも別格は、奥州市の江刺リンゴ。セリでは、28個入り1箱に100万円の値がつくこともあるんです。卸値で1個35,000円以上ですから、店頭ではいくらになるのやら。納得のおいしさ、美しさで、皇室にも献上されている、岩手自慢の逸品です。
リンゴ1個が約35,000円!?
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(株)きょうさいライフ<盛岡市山王町>嘉倉(かくら) 賢雄(けんゆう)さん
09
流ちょうに盛岡弁を話す
自動販売機がありますよ。
お金を入れると、盛岡弁で話しかけてくれる缶コーヒーなどの自動販売機です。朝は「おはよござんすぅ」、昼は「こんにちは、よぐおでんすた」と、時間や状況に応じてあいさつを使い分け。商品を出した後も「ありがとがんした。まだおでってくなんしぇ」と丁寧な応対ぶりなので、ついついここで買ってしまうんですよ。
ボタンを押すたび和みます
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(有)アライブ<盛岡市中ノ橋通>小笠原 幸さん
10
盛岡市の小学校では
「雨ニモマケズ」の暗唱が必須です。
「雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ」といえば、宮沢賢治の有名な詩ですが、盛岡市の小学校ではこれを暗唱するのが課題。全部で30行と決して短くないですが、くり返すうちに大体頭に入ってしまいます。人にやさしく情に厚い盛岡人の心のルーツは案外、この詩なのかもしれませんね。
子どもでも、全文言えます
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(有)中央不動産<盛岡市内丸>颯田(さつた) 淳(じゅん)さん
11
横断歩道を過ぎるたび
かわいいお辞儀に出会えます。
盛岡の小学生は、横断歩道の渡り方ですぐ分かります。渡り終わると、振り返ってぺこりとお辞儀をするんです。いつから始まったのかは分かりませんが、市内の小学校ではごく普通のマナーとして教えているみたいですね。かわいらしいお辞儀に出会うたび、こちらも礼儀やマナーを守らないと、と心を新たにするんです。
小学生が、かわいいんです
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グレース住宅販売(株)<盛岡市菜園>新澤 舞さん
12
知る人ぞ知る意外なデータ
中華麺の消費量・金額日本一
盛岡三大麺を全国に発信するだけあって、盛岡の人はとにかく麺が好き。とりわけ中華麺は、消費量・金額とも、都道府県所在地の中で1位になっているほどです。実際、ランチタイムの飲食店は、いろいろな麺をすする人でどこもいっぱい。そんなみんなのたゆまぬ努力(?)が、「麺都」の誇りを支えているのでしょうね。
「麺都」の誇りはダテじゃない
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(株)サウス・ウイング<盛岡市大通>田屋(たや) 光章さん

日本全国津々浦々の街を訪ね、その街に住む人、そこで働く街の不動産店の皆様に聞いた「エリアのいちばん」を5つのテーマに分けてお届けする連載シリーズです。