5当地「色」- 12の知られざる高知

区域や年で多少違いますが、仁淀川のアユ漁は6月が解禁月。釣り人にとってはうれしい季節の到来です。心地良い水と緑に包まれて天然のアユを釣り上げるたびに、奇跡の清流と呼ばれるこの川の豊かさを感じます。

あえて高知のソウルフードと言いたい「まじめなおかし」。ちょっとレトロなパッケージと昔ながらの素朴な味が郷愁を誘います。「マツコの知らない世界」などで取り上げられて、全国的に知られるようになりました。

「よさこい祭り」の本番は、8月10日・11日の2日間。11日が「山の日」で祝日になってからは、県外の人も参加しやすくなったかも。もっとも地元の人間は、祭りの間中ずっとお休み状態になってしまうんですが（笑）。

同じ杯をやりとりして酒を酌み交わす、土佐流のコミュニケーション。いったん返杯が始まったら、片方が飲みつぶれるまで終わらないことも。女性相手に返杯を仕掛けた男性が、逆に飲み負けるパターンも多いです（笑）。

高知県東部を走るローカル電車「ごめん・なはり線」では、20駅全てでやなせたかしさん作のキャラクター像に出会えます。「ごめんえきお君」「わじきカッパ君」「なはりこちゃん」など、みんなかわいいですよ。

貧しい出身から三菱グループの創始者に上り詰めた彌太郎は、土佐が誇る偉人の一人。有名なスリーダイヤの社章は、藩主・山内家と岩崎家の家紋を合成したものだとか。日本の近代化に貢献した経済界の志士ですね。

米大リーグで通算打率3割超・本塁打555本を記録した強打者が、プロ野球独立リーグ・高知ファイティングドッグスを盛り上げてくれました。素晴らしい活躍に感謝です。

変化に富んだ風景と日本有数の日照時間を誇る高知は、映画のロケ地にもぴったり。最近では、市原隼人さん主演の「サムライせんせい」のロケが行われました。あちこちのSNSで、目撃情報が飛び交っていたみたいですよ。

県立図書館と市民図書館が一体になった図書館、声と点字の図書館、みらい科学館の3つが一体になった新しい知の拠点。帯屋町や追手筋のにぎわいと隣り合う、ロケーションの良さも注目です。

一度言い出したら後には引かない、負けず嫌いの頑固者──というと難しそうですが、明朗快活で損得にこだわらない人物が多いのも確か。土佐出身の志士たちが活躍できたのも、そんな気質のせいかもしれません。

例えば夜7時開始の宴会があったとしても、誰も7時前には行きません。昼の2時ごろからどこかに集まって、0次会と称して飲み出しているんです。お酒が好きで宴会も好きな、高知人らしい風習ではありますが（苦笑）。

1954年、高知商工会議所の有志が開催したのが「よさこい祭り」の始まりです。今のように全国各地で踊られるようになったのは、1990年代からのこと。くれぐれも誤解されないように、高知人からのお願いです（笑）。