「地域限定アンケート 都道府県民ホントのホンネ」とは、47都道府県それぞれに存在する県民性イメージ、ピンポイントな地域間対立など、まことしやかに語られるご当地トピックスの真相を、ご当地の人に聞いてみるアンケートシリーズです。
今回のアンケートエリアは……埼玉県!

神奈川はシウマイ、栃木は餃子、茨城は納豆、千葉は落花生、東京はもんじゃ焼き、などなど……。関東の各地には代表的なご当地グルメがありますよね。では、埼玉のご当地グルメと言えば? 改めて考えてみると、他の県ほどこれといったイメージを確立しているものは……ない?
今回のat home VOXでは、そんな影の薄い(!)埼玉グルメを明らかにすべく埼玉県民に聞いてみました!
Q.埼玉県を代表するご当地グルメは何だと思いますか? 最も当てはまるものを一つだけお答えください。

【その他】
お茶、かおり豚、クワイサブレ、スタカレー、すったて、つみっこ、ナポリタンせんべい、ほうとう、ぼったら焼き、もつ煮、芋、鴨鍋、彩果の宝石、四つ葉、焼きそば、焼きトン、深谷ねぎ、川越のいも恋、藤店うどん、満州のぎょうざ
1位は草加市のご当地グルメ「草加せんべい」。草加せんべい以外にも埼玉はせんべい文化が発達しており、「黒胡椒せんべい」は深谷市の煎遊というお店が発祥を名乗っています。
また、その他には「ナポリタンせんべい」なるものも回答に挙がりました。これは大宮のB級グルメとして新たに作られたというニューフェイスで、ケチャップを使うと湿気ってしまうことから商品開発に難航したんだとか。また、4位にランクインした「うなぎ」を煎餅にした山椒味の「うなぎ煎餅」もあるそうです。
2位のうどんについては、実は埼玉は「うどん県」香川に次ぐうどん生産量全国2位の都道府県なのです。農林水産省の「米麦加工食品生産動態等統計調査」によると、平成21年の生めん・乾めん類の都道府県別生産量は、1位が香川で59,732、2位は埼玉で24,720、3位は群馬で17,525でした(単位:小麦粉使用トン)。
埼玉とうどんの関係は、加須市がうどんを郷土料理として力を入れているほか、7位にランクインしている「山田うどん」は埼玉ローカルのうどんチェーン店。ラーメンやカレーもあるリーズナブルなお店で、他県で見かけると埼玉県民はテンションが上がるんだとか。
その他に入った「すったて」も「麺は口ほどにものを言う~ご当地ヌードル探訪~」で紹介した川島市のうどん料理です。すりつぶしたゴマとみそをつゆで溶いて食べる、夏に美味しい郷土料理ですね。
気になるのが3位の「ゼリーフライ」。これは行田市のご当地グルメで、じゃがいも、おからをベースに小判型に整えて油で揚げた食べ物。ソースをたっぷりかけていただく、例えるなら「衣のついてないコロッケ」。つまり、ぷるぷるのゼリーとは関係ありません。名前の由来は形が小判(銭)にそっくりだったことから「ゼニーフライ」が「ゼリーフライ」に変わった、という説があります。(出典:行田市観光ガイド)
そのほかにも、
五家寶:熊谷市の銘菓
スタカレー:スタミナラーメンのスタミナ餡をカレーのように白飯にかけたもの(「麺は口ほどにものを言う~ご当地ヌードル探訪~」埼玉県浦和市:スタミナラーメンで紹介)
つみっこ:埼玉県本庄市の郷土料理でいわゆる「すいとん」
ぼったら焼き:川口市のご当地グルメで、水分の多いゆるいもんじゃ焼き
満州のぎょうざ:埼玉ローカルの餃子チェーン店で「3割うまい!」がキャッチコピーだが、何が3割なのかはよくわからない
など、地元民に聞いただけあってニッチな回答が寄せられました。
さらに、ご当地グルメと言えばお土産の定番でもあります。こちらのアンケート結果も見てみましょう。
Q.埼玉土産を買っていくなら何を買いますか? 最も当てはまるものを一つだけお答えください。

【その他】
うどん、サイボクハム、五家寶、深谷ネギ、アングランパの焼き菓子、いも恋、お茶、かにや、さつまいも、ゼリーフライ、つみっこ、やきとり、芋せんべい、太郎焼、亀屋、黒胡椒せんべい、十勝甘納豆、小江戸ビール、梅林堂の生サブレ、白露鳳
こちらでも草加せんべいがトップを獲得。埼玉県を代表するご当地グルメランキングとの2冠で、埼玉グルメキングは「草加せんべい」に決まりました!
2位の「十万石まんじゅう」は、長年変わらないテレビ埼玉のCMで知名度は抜群ですが、草加せんべいに一歩およびませんでした。
3位の「彩果の宝石」は、多彩なフルーツをグミとゼリーの中間ぐらいの食感に仕上げた、贈答品として人気のある商品です。
実は今回のアンケート、埼玉県民をして「ない」「わからない」の回答が、「Q.埼玉県を代表するご当地グルメは何だと思いますか?」では38票、「Q.埼玉土産を買っていくなら何を買いますか?」では29票にも達しており、図らずも埼玉グルメの影の薄さを立証してしまったともいえます。それでも、調べてみればこのようにいろいろ出てきますから、知られざる埼玉の魅力はまだまだありそうですよ!
イラスト:タテノカズヒロ
<アンケート調査概要>
対象/埼玉県在住20〜59歳の男女108名
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2017年7月
※アンケート内容の転載にあたりましては、「at home VOX 調べ」もしくは「アットホームボックス調べ」という表記をお使いください。