(一財)日本不動産研究所(JREI)は8日、「住宅マーケットインデックス2016年上期(1〜6月)」の調査結果を発表した。アットホーム(株)と(株)ケン・コーポレーションが提供した賃貸・分譲マンション事例データを新築・中古(築10年)別、大型(80平方メートル以上)・標準(40〜80平方メートル未満)、小型(40平方メートル未満)に分け、賃料・価格・平均利回りを都心5区や東京23区などエリア別に集計・分析した。
1平方メートル当たりのマンション賃料は、都心5区の新築が大型5,675円(前期比3.3%上昇)、標準4,444円(同1.6%上昇)、小型4,371円(同1.1%上昇)、中古が大型5,071円(同3.4%上昇)、標準4,074円(同1.7%上昇)、小型4,116円(同1.3%上昇)となった。新築および中古の全タイプが前期比で上昇。中でも、大型タイプの上昇幅が最も大きく、新築と中古ともに近年のピークである07年下期の水準(1平方メートル当たりの大型マンション賃料:新築5,788円、中古5,170円)に近づき、ピーク期の98%に達した。
東京23区の新築が大型4,789円(同5.0%上昇)、標準3,274円(同0.4%上昇)、小型3,659円(同0.5%上昇)、中古が大型4,285円(同5.2%上昇)、標準3,024円(同0.6%上昇)、小型3,453円(同0.7%上昇)。5区と同様に、新築および中古のすべてのタイプが前期比で上昇し、大型タイプの上昇幅が最も大きかった。新築と中古ともに近年のピークである08年上期の水準(1平方メートル当たりの大型マンション賃料:新築5,051円、中古4,491円)の95%まで上昇した。
1平方メートル当たりのマンション価格は、都心5区の新築が大型187万8,000円(同1.6%下落)、標準132万5,000円(同6.9%上昇)、小型134万8,000円(同1.1%上昇)、中古が大型139万円(同14.4%上昇)、標準103万5,000円(同4.4%上昇)、小型102万4,000円(同6.9%上昇)。新築の大型タイプは前期の大幅上昇の反動もあってやや下落、標準タイプは上昇基調が継続、小型タイプは下落から上昇に転換した。中古の標準タイプは7期連続上昇し調査開始以来の最高値となり、小型と大型タイプも最高値となった。
東京23区の新築が、大型132万9,000円(同8.7%下落)、標準91万9,000円(同6.6%下落)、小型114万8,000円(同0.9%下落)、中古が大型86万4,000円(同3.0%上昇)、標準73万7,000円(同6.5%上昇)、小型84万4,000円(同5.9%上昇)だった。新築は前期の大幅上昇の反動もあってやや下落となったが、依然として高い水準。中古の標準タイプは7期、小型タイプは8期連続上昇し調査開始以来最高値を達成、大型タイプも一進一退で推移しながらも最高値となった。