
「赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業」完成予想図

「2020年のオリンピックに向け、新たな国際都市の顔として都市軸をシフトさせたい」と述べる同社代表取締役社長の永井幹人氏
新日鉄興和不動産(株)は13日、同社が推進している「赤坂一丁目地区第一種市街地再開発事業」(東京都港区)の計画概要等について、記者説明会を開催した。
同事業は、大使館、ホテル、医療施設、文化施設等が周辺に集積する大街区エリアに立地し、かつては「第一興和ビル」「第2興和ビル」「第3興和ビル」のあった同社ナンバービル発祥の地区。東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅には地下通路で直結。敷地面積1万6,088.32平方メートル、延床面積17万5,296.99平方メートル。鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、地上37階地下3階塔屋1階建て。オフィス、共同住宅、店舗等から成る複合施設。
「世界から選ばれる国際都市東京の顔へ〜誰もが住みやすく、働きやすい、居心地のよい街づくり」を実現するために、計画地の南東側に緑化率50%以上に当たる5,000平方メートル超の大規模緑地空間を確保。また、地域と連携し、虎ノ門方面につながる約850mの区道1014号線(通称アメリカ大使館前通り)の沿道において緑の歩行者空間「グリーンアベニュー」を整備する。
建物は、直下型・長周期地震動も想定した制震構造を採用し、一般の超高層建物に求められる耐震性能の1.5倍を確保。地下1〜4階には商業施設が入居するほか、多様なニーズに対応可能なコンファレンス施設を設置する。6〜36階のオフィスフロアは1フロア約780坪の無柱空間とし、フレキシブルなレイアウトに対応する。また、停電時でも最大200時間維持可能な非常用発電装置を導入するほか、テナント用非常用発電機のスペースや各階にテナント用防災備蓄倉庫を設けるなどBCP対策も施す。さらに中温冷水利用空調システムなどハイスペックな設備を活かし、「先導的省CO2ビル」「エネルギーの面的利用」「創エネルギー」「クールスポットの創出」を推進し環境にも配慮。CASBEEのSランク取得も目指していく。
同社代表取締役社長の永井幹人氏は「国際色豊かで、ハイグレードな食・住近接の立地を生かしながら、そこに豊かな緑を加えることで、2020年のオリンピックに向けて、新たな国際都市東京の顔として都市軸をシフトさせたい」と語った。
竣工は2017年の予定。