(OVO オーヴォより)

子育てでもっとも悩むことはいったいどんなことだろうか?
子どもが言うことを聞いてくれない? 叱り方がわからない? 愛しているのに愛情の伝え方がわからない? 巷にはさまざまな育児の情報が氾濫している。しかしそのほとんどは「大人の論理」だ。「子どもが本当に求める子育て」とはどんなものなのだろうか?
1999年から研究を続ける胎内記憶の第一人者であり産婦人科医の池川明氏は、「子育てのコツは、子どもに聞けばいい」という。発売中の新刊『胎内記憶でわかった子どももママも幸せになる子育て』では、「子どもが生まれてきた目的」を果たさせることが、よい育児であり、子どもの側が求めている育て方であると提唱する。
では、「子どもが生まれてきた目的」とはいったい何なのか? それは、「お母さんを幸せにすること」だということが、胎内記憶の聞き取り調査でわかってきたのだ。
胎内記憶とは、3歳から5歳ぐらいまでの子どもが話す、お母さんの胎内にいたときの記憶のこと。およそ3割の子に記憶が残っているという。お腹の中での記憶のみでなく、さらにさかのぼり、お母さんのお腹に入る前の様子を話す子どももいる。そして子どもたちはみな、口をそろえて「お母さんを選んできた」と話すという。
「嫌なことがたくさんあった人、つらいことがたくさんあった人のところに、喜ばせに来た」と、ある子どもはいう。10歳ごろまでは、お母さんを幸せにすることが子どものミッションなのだ。お母さんを幸せにできた、という達成感をもって、次に自分を幸せにし、さらに世の中の役に立つということが、「生まれてきた目的」なのだという。
つまり、「お母さんが幸せを感じること」が、「いい子育て」の極意なのだ。池川医師の新刊では、「子どもを幸せにするために、お母さんはどうやったら幸せを感じられるか」が余すことなく語られている。また、「愛を伝えるのはコップの水をためていくこと」、「子どもに思いを伝えるイメージの力」など、胎内記憶をもつ人たちの証言から、子育てに今すぐ実践できるさまざまなアドバイスを語っている。子育てに悩んだら、子どもの声に耳を傾けてみては?
『胎内記憶でわかった子どももママも幸せになる子育て 「もって生まれた才能」の伸ばし方』
池川明・著
1300円+税
誠文堂新光社