(Jタウンネットより)
埼玉県第5の都市・越谷――。
埼玉県の公式マスコットキャラ「コバトン」は、県鳥のシラコバトがモデルになっている。その名前を付けた県直営の施設・しらこばと水上公園は、「海より楽しい水上公園」がキャッチフレーズで、県南部の30万都市・越谷に立地している。
2014年11月17日からはご当地ナンバー「越谷」の交付が始まる。市が次に狙っているのが「中核市」への移行だ。県の同意を既に得ていることから、2015年4月の中核市入りが確実視されている。県内では2003年の川越市に続いて2例目となる。
ご当地ナンバーに続き、中核市で箔づけを目指す!?
中核市は人口30万人以上で、規模や能力などが比較的大きな都市に限って認められる。保育所の設置の認可や保健所の設置、都市計画事務など、県がもつ約2000の権限が市に移譲される。
しかし、中核市は政令指定都市ほどの権限が委譲されるわけではなく、一方で新たな事務負担=財政負担が増える。5月27日付の朝日新聞によると、年間18億円のマイナスになるという。東京都町田市のように、要件を満たしているけれどもあえて中核市にならない自治体もある。
そもそも越谷が中核市を目指す理由はどこになるのか。そのヒントとなるのが、NPO法人ドットジェイピーのウェブサイトに掲載されている、高橋努市長のインタビュー記事だ。
「埼玉県西部地域では川越市、東部地域では越谷市といったイメージ作りができればと考えています。」
東武スカイツリーライン沿線で最大の人口を誇る越谷だが、その割には影がうすい。県東部の行政拠点「東部地域振興センター」は、「クレヨンしんちゃん」で有名な春日部市に設置されている。
両市の自動車ナンバーは「春日部」だが、1990年に設置された際、どちらにするかで争いがあったと噂される。越谷ナンバー導入や中核市入り当時の因縁を引きずっている……というのはうがちすぎか。
レイクタウンのおかげで一躍大都会の仲間入り?
春日部に押され気味の越谷だが、日本最大級のショッピングモール「イオンレイクタウン越谷」が2008年にオープンしたことは、市民の溜飲を大いに下げた。
イオングループ最強格の城レイクタウンまでチャリで30分だしやっぱ俺大都会に住んでるわ?
– あんつぶ (yrk7o) 2014, 7月 22
すげー!レイクタウンにアンダーグラフ来てる!都会すげえ!
– 眼鏡・T・島 (meganejima) 2014, 7月 20
大都会越谷レイクタウン http://t.co/5LzA1ih5QM
– のり清水 (nori_shimizu) 2014, 6月 14
レイクタウンなう?!テンションあがったわすごい都会はすごい。可愛いこの子 pic.twitter.com/Xe8cu2Gn6A
– りなんちょwimper (rinanchooo2450) 2013, 11月 27
レイクタウンのデカさに度肝を抜かれた人たちは、越谷を大都会認定している。
中核市移行を目指す理由はイメージアップだけではないだろうが、市財政の実質公債費比率や将来負担比率などの数値は県の平均より悪い。
現在2期目の高橋市長は、定時制高校を卒業後、市役所に勤めながら夜間大学を卒業し、市議会議員を6期、県議会議員を3期務めた後、市長に当選した叩き上げの人物だ。重点項目として医療、介護、福祉分野を挙げる。
ちなみに越谷は「国民健康保険の地」として碑が建っている。