街のコト

ぐるぐる回る地下鉄「都営大江戸線」と「名古屋市営名城線」を勝手に比較してみた(前編)

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(Jタウンネットより)

地下鉄のある都市=大都市というイメージは万国共通といって差し支えないだろう。中でも営業区間全線が地下を走り、しかもぐるぐると回っている路線は、いかにも地下鉄っぽい。
国内には「都営地下鉄大江戸線」と「名古屋市営地下鉄名城線」の2路線がある。山手線や大阪環状線ほどの知名度はないけれど、放射線状に広がる大都心拠点を結ぶ「足」として市民に利用されている。

大江戸線12-600形(Nyohohoさん撮影、Wikimedia Commonsより)
大江戸線12-600形(Nyohohoさん撮影、Wikimedia Commonsより)

今回の対決シリーズは、そんな大江戸線と名城線を比較してみた。

真の環状地下鉄は名城線のみ

両線のことを知らない読者のために簡単に説明しておこう。

1991年に光が丘−練馬間で開通した大江戸線は、当初「東京環状線」という名前になるはずだった。全線開通を目前に控えた1999年、当時の石原慎太郎東京都知事が「実際には『6』の字運転なので実態に即していない」と異論を唱え、現在の名称に急転直下決まった。

石原氏が指摘した通り、大江戸線は東京の果ての練馬区光が丘を出発して練馬−東中野を通り、都庁前に至る。ここまでが「放射部」と呼ばれる。
地下鉄は新宿から六本木−浜松町(大門)−汐留(新橋)−月島−門前仲町−御徒町−飯田橋を通って、再び都庁前に着く。これが「環状部」だ。

ピンクの路線が大江戸線(東京都交通局公式サイトより)
ピンクの路線が大江戸線(東京都交通局公式サイトより)

営業キロは40.7キロで、環状部は27.8キロ。単一の地下鉄路線としては日本一長い。ちなみに2番目は横浜市のブルーラインで40.4キロ。

これに対して名城線は真の環状線だ。始発はナゴヤドーム前矢田になることが多く、隣の大曽根でJR中央本線に接続する。平安通−久屋大通−栄を通って、名古屋の交通の拠点・金山に着く。さらに新端橋−八事−名古屋大学−本山という住宅地を周って、もとのナゴヤドーム前矢田に到着する。
最初の区間が開通したのは1965年だが、全線開通したのは2004年と40年近くも要している。

名城線2000形電車(DAJFさん撮影、Wikimedia Commonsより)
名城線2000形電車(DAJFさん撮影、Wikimedia Commonsより)

1周26.4キロで6両編成。大曽根−金山間は名港線も乗り入れる。

紫の路線が名城線(名古屋市交通局公式サイトより)
紫の路線が名城線(名古屋市交通局公式サイトより)

環状部の距離はほとんど一緒だが、大江戸線はモーターがリニア式&トンネルが小さいため、コースがくねくねしている。おかげで乗換駅を増やすことができたが、コンパクト設計の車内は正直いって狭い。

後編の記事「ぐるぐる回る地下鉄『都営大江戸線』と『名古屋市営名城線』を勝手に比較してみた(後編)」へ続く。

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