街のコト

セブンVSローソン! 高知コンビニ業界で勃発した「こじゃんと戦争」

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(Jタウンネットより)

長年セブン-イレブン未出店地域と揶揄され続けた高知県に、2015年3月6日、高知丸池町店・高知稲荷町店・Kiosk高知駅店の3店舗がオープンした。これで四国全県に進出を果たしたセブンは、2019年2月末までに、高知県内だけで約100出店を目指す(参照:セブン-イレブン高知出店に、「やっと……!」と県民感激)。

もちろん、既存のコンビニチェーンも負けてはいない。今、高知のコンビニ業界では、激しい「こじゃんと戦争」が勃発しようとしている。

四国セブンの力を合わせて…

まずはセブンだ。
セブンは出店に合わせてnanacoカードの地域限定バージョンを3万枚発売した。一日も早く、高知の人々に愛されるチェーンになりたいという願いが垣間見える。

高知県限定高知家nanacoカード(セブン-イレブン・ジャパンのプレスリリースより)
高知県限定高知家nanacoカード(セブン-イレブン・ジャパンのプレスリリースより)

4県にある226店舗では「高知出店記念! こじゃんとうまい高知フェア」を開催中だ。ご当地の食材を使った弁当やスイーツ、サラダ、洋菓子など10品目を発売する。
この「こじゃんと」とは、「徹底的に」「とても」「すごく」などを意味する地元の方言だ。四国各地のセブンの力を結集し、高知出店を成功させようという意欲を感じさせる。

両陣営ともに県産食材使用をアピール

対するはローソン陣営。
高知のコンビニ業界は従来ローソンとスリーエフが大きなシェアを占めていた。しかしセブンの進攻を感じ取ったローソンは、スリーエフ中四国の親会社サニーマートを陣営に引き入れることに成功、スリーエフは次々と看板を変え、今年4月1日時点でのローソン店舗数は128に達する予定だ。

そしてセブン出店の前日、3月5日から始まったのが、「こじゃんと!ローソン」フェア第3弾。同じく「こじゃんと」という名前を冠したフェアで、セブンの進軍を迎え撃つ格好となった。

ローソンのフェア対象商品も地元産品をふんだんに使用している。高知県の豚肉を使ったカツを2枚盛った「ダブルカツ丼」、柚子味噌を和えた鶏そぼろ入りの「手巻おにぎり 柚子味噌チキン」、県産柚子ピール(砂糖漬け)を練り込んだ「メロンパンの皮とぼうしのミミ一緒にしました」など。

さらにスリーエフからローソンへの衣替えによって、人気商品「爆弾おにぎり」の発売終了が懸念されたが、(高知県内では)現在も発売されている模様。「スリーエフの長所を残したパーフェクトLAWSONに生まれ変わった」と評価する声も少なくない。

FFのからあげクンは定番の味だけじゃなくて新しく出る味も本当に美味しいしゲンコツメンチとかなんこつ入りつくね棒とか新商品のやみつき鶏とかからあげクンに負けず劣らずの名商品やき。ローソン高知はそれに加えて爆弾おにぎりあるきね。最強でしかない。さあ皆さんローソンへお越しください
– みずき (mizukiaaaaa) 2015, 3月 6

LAWSON爆弾おにぎりと唐揚げ君50円引きしてえらい気合いはいっちゅう
– べふ (android_hs_hs) 2015, 3月 8

ところで、サークルKサンクス(58店舗)とファミリーマート(50同)も県内に出店している。サークルKサンクスの親会社ユニーとファミマは経営統合の交渉中だが、ブランド名が1つになればローソンに次ぐ勢力となる。
サークルK四国が開発したコンビニとカフェの融合店「K’s CAFE」は、イケてるカフェとして好評を博し、東京・神奈川・愛知の一部店舗でも導入が始まっている。地方発のビジネスモデルが東京に輸入されたといっていい。

「三国時代」の様相を呈しつつある高知県のコンビニ業界。これから全国で起こる再編、シェア争いの縮図と言えなくもない。その緒戦というべき「こじゃんと戦争」の行方は――。

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