「フルグラ」

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「時短」と「栄養バランス」の解決で500億円事業へ 朝食革命「フルグラ」の新事業戦略

「時短」と「栄養バランス」の解決で500億円事業へ 朝食革命「フルグラ」の新事業戦略

 2012年にシリアル食のシェア1位を奪取し、市場を牽引する存在となっているのがカルビーの「フルグラ」だ。健康ブームを背景に好調が続いているが、「時短」「栄養バランス」といった消費者のニーズに応えることで、米・パンに次ぐ朝食のスタンダードとなるべく、さらなる成長へ突き進もうとしている。6月16日都内で行われた「フルグラ」事業戦略発表会では、その新たな成長戦略が示された。 松本晃会長は、「朝食」を「スナック」に続く同社の第2の柱に育てていきたいと、「フルグラ」の将来を展望。学生の頃、朝食を摂らずに早弁していたという、自身のライフスタイルに触れながら、フルグラなら10分で食事が済んでしまう「時短」効果は消費者に受け入れられるだろうと期待した。 また、アメリカの市場規模との大きな差(アメリカ1兆3000万円に対して日本250億円)は縮小し、日本は2018年には1000億市場になるであろうという予測をもとに、2017年までにフルグラ事業で500億円を目指すと意気込んだ。 渡辺尚彦医学博士と江頭祐嘉合(えがしらゆかり)農学博士が登壇したパネルディスカッションでは、「食物繊維」「減塩」といったテーマで、「フルグラ」が有効に働くデータが示された。 厚労省発表の食事摂取基準(2015年度版)では成人男性の食物繊維摂取量が19gから20gに引き上げられたが、現状の平均摂取量は15g程度。フルグラ1食分(50g)の食物繊維の含有料が4.5g程度あることから、不足分がかなり補われる計算になる。 一方、食塩の基準は成人男性の摂取量は9gから8gに引き下げられたが、味噌汁1杯2g、パン(6枚切)1枚0.7gに対して、フルグラの塩分量は0.2gという少なさ。「減塩」の意識が希薄になりがちな朝食において、かなりの優位性を保持していることがわかる。 なお、会場では来場者に3種類のフルグラが振るまわれた。そのなかの一つ、8月31日に発売予定の「フルグラ 黒豆 きなこ味」は、京都祇園の老舗料亭「菊乃井」主人の村田氏による、和の特別アレンジ丼メニューで提供され、会場を驚かせた。 特別レシピ(主な材料を抜粋)・フルグラ 黒豆 きなこ味 ・豆乳ヨーグルト ・温泉卵 ・きざみ海苔 ・鮭フレーク ・いりゴマ 「卵かけご飯だと思って」お召し上がりを、というこの一品。原料を耳にすると、「え?」と疑ってかかってしまうような組み合わせだが、朝食を抜き会場に駆けつけた筆者は一瞬で平らげてしまった。なるほど、シニア世代を意識したというこの和テイストは確かにウケそうだし、この食べやすさならひどい二日酔いの朝でも身体が受けつけるだろう。 なお、この「フルグラ 黒豆 きなこ味」は、7月31日までの期間限定で東京シャングリラホテル28Fピャチェーレの朝食ビュッフェで食すことができる。8月31日新発売商品を「今すぐ食べてみたい!」という熱烈フルグラファンの方におすすめだ。 カルビーの伊藤秀ニ社長は、「フルグラ」が和朝食に位置されていくための挑戦や、店頭イベントによるプロモーション、豆乳ヨーグルト・トッピングレシピを組み合わせた消費者への提案を実施して事業を拡大する考えを明言。さらに、子育て世代の朝食欠食率の高さや、都会と比べて消費量が低い地方生活者に対しての取り組みなど、朝食市場のさらなる開拓に強い意欲を見せた。 今後も、「フルグラ」の快進撃から目が離せない状況が続きそうだ。

無料提供もありの“朝食屋台村”期間限定オープン キッチンカーの聖地東京国際フォーラムに

無料提供もありの“朝食屋台村”期間限定オープン キッチンカーの聖地東京国際フォーラムに

 東京国際フォーラムのキッチンカーを運営するネオ屋台村と“第3の朝食”の代表カルビー「フルグラ」は共同で、朝限定のキッチンカー“朝食屋台村”を11月7日から12月10日の水曜日と金曜日の週2回、東京国際フォーラムにオープンする。

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