平昌冬季オリンピック・パラリンピックの気運を盛り上げるため、2020年 に夏季オリンピック・パラリンピックを開催する東京都と組織委員会は、都内と 東北、九州で「東京2020ライブサイトin2018」を順次開催する。平昌大会幕開けとなった2月10日から12日までは、東京都武蔵野市と三鷹市に広 がる井の頭公園で、パブリックビューイングを中心にトークショーや競技体験、 人気アーティストによるライブステージなどが開かれた。 オープニングイベントには、08年北京大会の野球代表だった元西武のGG佐藤さん、パラリンピックに6大会出場し5個の金メダルを獲得した水泳の河合純 一さん、空手の型で全日本連盟強化選手だった諸岡奈央さん、スポーツクライミ ングで東京大会を目指す渡部桂太さん、神スイングで知られるタレントの稲村亜美さん、女性ボーカル音楽グループのLittle Glee Monster が出席。「この熱気を平昌に届けよう」(GG佐藤さん)「どこからでも、多くの応援が力になります」(諸岡さん)「スキージャンプに注目しています」(河合さん)と、それぞれが平昌の地へエールを送った。 さらに東京大会に向けて「空手が発祥の地、日本で実施されるのは素晴らしい」 (諸岡さん)「スポーツクライミングはスピード感に高さへの挑戦など見どころ がたくさんあります」(渡部さん)「生でオリンピック観戦できると思うとわく わくします」(稲村さん)「東京は私たちと同世代が活躍してくれると思う。応援します」(LGMのmanakaさん)と期待を話した。北京大会で3個のエ ラーをしたGG佐藤さんが「野球で金メダルを取ってほしい。そうすれば私の傷も癒えます」と冗談交じりに話すと、会場は笑いに包まれ一気に和んだ。 会場では、東京大会から採用されたバスケットボールの3×3(スリー・バイ ・スリー)の模範試合、ソフトボールの投球の体感コーナー、ボルダリングの壁への挑戦コーナー、競技用自転車の試乗、諸岡さんによる空手の型の指導など、 競技団体による体験イベントが大勢の人を集めた。さらに、東京大会のスポンサー企業による展示も行われ、ENEOSのコーナーにはテレビCMでおなじみのエ ネゴリくんが登場し、ガチャガチャには長い行列ができた。景品はオリジナルの 折り紙やクリアファイルだが、予想外の人気で「1日で2日分の景品がはけた」 と、同社オリンピック・パラリンピック推進室の中野ジャスティンさんはうれし い悲鳴だ。 meijiのパワー体操指導にも多くの老若男女が集まった。同社のオリンピック・パラリンピック推進部の秋山裕美さんによると、体の動きを日体大の荒木達雄教授の協力で練り上げ、完全オリジナルの軽快な音楽と、振り付けグループ、 エアーマンによるダンスに近い振り付けで構成。思わず体を動かしたくなる楽しさがある。 3×3の模範試合には日本のトップ選手が参加しただけに、スピーディーな動き、めまぐるしい攻守の切り替えに、観戦客から歓声が挙がった。プレー中も掛 かる軽快な音楽と司会者の軽妙なプレー解説に、耳と目の両方で楽しさが伝わってきた。日本バスケットボール協会競技運営部の石井昭大さんは「5人制より、 スピード感にあふれ、見ていてあきない競技だと思う。機敏さが要求されるので日本人に向いている。今後も、いろいろなイベントでアピールしていきたい」と魅力を話した。 今回のイベントは、この後2月17日に仙台市のJR仙台駅2階ステンドグラ ス前、18日に福島県郡山市の郡山駅西口広場、22日から24日まで東京都江 東区有明のイーストプロムナード・石と光の広場、24日に盛岡市の盛岡駅前滝 の広場、3月10日に熊本市の花畑広場(辛島公園隣り)、17、18日に東京 都千代田区の日比谷公園でも開催する。 主催者の東京都オリンピック・パラリンピック準備局総合調整部の木村賢一・ 連携推進担当課長は「20年に向け新しい競技の認知度を高め、面白さを知って ほしい。パブリックビューイングは20年も同じように開催するので、今回はト ライアル的な意味合いもある。来場者の感想などをまとめ、より素晴らしいもの にしていきたい」と開催の狙いを話した。

平昌に届け、東京の熱気 応援のライブサイトを各地で開催
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