積水化学工業(株)住宅カンパニーの調査研究機関である(株)住環境研究所(JKK)は20日、「時差家族の住まいと暮らしの満足度調査」の結果を発表した。沖縄県を除く全国で、2011年1月〜13年12月に建築したHEMS搭載セキスイハイム住居者を対象にインターネットでアンケートを実施。有効分析数は1,186件。
夜勤・交替性勤務や不定休の家族がいるため、家族間で生活時間が揃わない世帯を「時差家族」と定義。持家世帯のうち、「家族に夜勤あり」(10%)と「家族で休日が揃わない」(34%)を合わせて4割強が「時差家族」であることが分かった。住宅タイプでは、マンションの38%に対し、注文住宅・建売ともに45%と戸建居住で時差家族が多かった。
住まいの総合満足度は、時差家族では、注文住宅居住の満足度が建売やマンション居住よりも7〜18%高いことから、既成の住まいが適合しにくいことが分かった。家族間時差に対する負担感については、「家族に夜勤あり(52%)」、「休日が揃わない(35%)」、「時差なし家族(17%)」の順で高く、属性では時差家族の女性がより高い負担感を感じていた。
また、住まいの満足度については、時差なし家族と比べると、時差家族は「住まいの間取り」「住まいの広さ」以外のすべての項目で、満足度が低くなっていることが分かった。中でも「就寝環境」、「家事負担」「経済性(光熱費)」は差が大きく、これらの負担軽減が時差家族の住まいにおいて重要なポイントになることがみてとれた。