(OVO オーヴォより)

首相官邸の屋上に落下、放置されたかと思ったら、今度は長野県の善光寺で法要行列に落ちた小型無人飛行機(ドローン)。海外でも、フランスでは原発施設の上空に飛び、アメリカではホワイトハウスの敷地に不時着と、いよいよドローンは規制の対象として認知されるようになってきた。
ALSOK(東京)は、盗撮・いやがらせから、テロなどの反社会的活動まで、幅広く想定されるドローンの悪用による被害を低減するため、「ALSOKゾーンセキュリティマネジメントⓇ」によるドローン対策をスタートした。この“悪玉”ドローン対策は、音響センサー、画像センサーなど、警戒対象に応じたセンサーを組み合わせ、警戒領域へのドローンの侵入を素早く検知、機体識別などを通じて、発生リスクを分析し、関係者・関係機関に通報する仕組み。同時に、IT機器を装備した「ALSOKハイパーセキュリティガードⓇ」がリスクに応じた対応を実施することで被害の拡大を防止、空間や雑踏での安全を確保する。
同社は昨年10月に、空撮分野以外で国内初となるドローン利用による商用サービスとして、空からメガソーラー発電施設を見守るサービスを始めるなど、“善玉”ドローンの活用も進めてきている。他社でも、高精度のカメラやLED照明を搭載した「警備」ドローンを格納しておき、敷地内に不審者や車が侵入したら、追跡して撮影する“善玉ドローン”も開発されており、どうも“上空”が騒がしくなってきた。そのうち、頭上で善悪ドローンが対決する日も遠くないかもしれない。