(OVO オーヴォより)

買い物や食事に出かけて、ときどき「ン?」と首を傾げることがある。例えば商品についてたずねても、何だか要領を得ない。メニューに知らない食材の名前があって、これは何?と聞くと、少々お待ち下さい、と厨房に聞きに走る。一言で言ってしまうと、店員さんに商品知識がないのだ。もちろん、正社員ではなくてアルバイトだから、というような事情は推察できる。でも、客側にとって、その手の“内部事情”は無関係だし、結果的に接客する彼らは“店の顔”だから、店にとってはイメージダウンにつながるはずだ。
それが高級ブランド店ともなればなおさら。アイ・ディ・アクセス(大阪)が、高級ブランド店員に求めることを全国の女性300人に聞いたところ、1 位は「商品の種類を覚えておいてほしい」(33.3%)だった。高額な商品を扱っているのだから、当然いろいろ知っているのだろうと思いきや、案外、ということが少なくないのだろう。
2 位は「庶民的な感覚を持って接してほしい」(30.3%)。逆に「高級感が溢れる身なりでいてほしい」などの希望は低い数字(13.3%)。この結果に元高級ブランド販売員からは、非日常的な感覚で接してほしいと思っていた、などの声も聞かれたという。確かに、高額出費に比例する非日常性を求めることもあるような気はするが、突然高額な商品を勧められても困ってしまうのが本音かも。値札を見ずに買い物をするような一部の層は別として、時には“がんばって”買ってみようと思う庶民にとっては、客の感覚に寄り添ってくれるサービスが求められているのかもしれない。