街のコト

すごい!鳥取市はどれくらい「すごい」のか

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(Jタウンネットより)
鳥取の県庁所在地にして県の人口の約3分の1を占める鳥取市だが、県内の観光施設人気ナンバーワンの座は、2010年以降「水木しげるロード」(境港市)に奪われている。日本人ならほとんど知っている鳥取砂丘をはじめ、因幡の白ウサギの神話で有名な白兎海岸、豊臣秀吉と毛利氏が攻防を繰り広げた鳥取城址など、観光資源には結構恵まれているのだが。

全国に売り込んでいきたい鳥取市は、新たなキャンペーンに乗り出した。

「おしい」ではなく「すごい」

2014年7月4日正午にオープンした特設サイトの名前は「すごい!鳥取市」。新キャラクター「SUGO!USAGI(すご!ウサギ)」とともに、様々な職種の市民が選んだ33の「SUGOI!」がアップされている。

最近は「おしい!広島県」など、自治体による「自虐」キャンペーンが流行っており、正面から「すごい!」と言い切られると逆に新鮮な印象がある。

誰も知らなかった新名所が登場するわけではないけれども、独自の視点でピックアップされたスポットや人物、グルメが紹介されている。またキャッチフレーズは、地元で暮らす人でないと気づかないであろう斬新な視点で書かれている。

例えば、「海」に関する項目だと――

海中に落した差し歯を見つけられるほど透明な海がすごい!
「鳥取の海は透明度が高いのが自慢。泳いで楽しむものはもちろん、海を見ながらゆっくり歩くだけでも癒されます!」

鳥取砂丘から見た海(cotaro70sさん撮影、Flickrより)

Tottori Sand Dunes

海鮮グルメの飲食店「おはよう堂」のキャッチフレーズもひねりが効いている。さわやかな挨拶語「おはよう」とというネガティブな響きの「愛想がない」、そして誰もが気になる「コスパ」という3つの言葉を組み合わせている。けなしつつほめる--地元の人に愛されている様子が伝わってくる。

愛想のない「おはよう堂」のコスパがすごい!
公設地方卸市場にある「おはよう堂」。お店の人のちょっと手荒な接客もご愛嬌。ボリュームはもちろん、鮮魚料理は誰もが納得のクオリティ!

地域活動に関する項目もキラリと光る。
傍から見ると脱力系、でもやっている本人たちは大まじめなのが、年配者向けの「しゃんしゃん体操」だ。参加者がおそろいのTシャツを着ているけど、あれは毎回なのだろうか…。ちょっぴり謎を残しているところがいい。

2年で5.2歳若返り効果の「しゃんしゃん体操」がすごい!
「介護予防と地域のふれあいを目的として考案された「しゃんしゃん体操」。習慣的に実施することで体力改善につながっているみたいです!」

【026】2年で5.2歳若返り効果の「しゃんしゃん体操」がすごい!(YouTubeより)

ほとんどの旅行サイトは丁寧に作られているけれども、表面的な情報ばかりでつまらない――そんな感想を抱く人も少なくないだろう。その点「すごい!鳥取市」は、生の情報を巧みに盛り込んだ秀逸なコンテンツと評価できる。

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