(Jタウンネットより)

濃い黄色と大きな粒が魅力のキャンベラ
最近のトウモロコシは、糖度が高くてしゃくしゃくと歯切れのよい皮の薄い品種が主力です。
生でもおいしい、スイーツのように甘くて食べやすいことを追い求めて、長年、品種改良が重ねられてきました。
農家でも人気があり、高く売れる新品種を作りたがるため、古い品種を作る人は消えてしまいました。
けれども、「甘くて柔らかい」だけが、おいしいトウモロコシの条件でしょうか。

夏祭りの楽しみは、焼きトウモロコシ
記憶にあるのは、大きくて、粒がしっかりしていて、皮が厚く、指で粒が取れるトウモロコシ。子どもの頃、夏祭りの屋台で一番楽しみだった、醤油の焦げた香ばしさが堪らない焼きトウモロコシは、そんな昔ながらの品種でないと作れません。
近頃人気のジューシーで皮が薄くて柔らかいものだと、焼くうちに爆ぜてしまい、焼き上げることができないのです。
昭和世代が食べたいトウモロコシはもう売っていない?だったら作ってしまえ!
という、かつての人気品種を復刻させる試みが今年、群馬県の昭和村で行われています。

昭和村で育成中のキャンベラとうもろこし
その品種名は「キャンベラ」。20年ほど前に人気のあったトウモロコシです。
実際、種苗会社の方にこの夏、キャンベラをあえて作っている畑があるという話をすると、「え、あの懐かしい品種を?物好きな・・・」と返って来たという裏話もあります。
何と言われようとも、これぞ、大人が食べたいトウモロコシ!
収穫は8月10日前後の見込みとのこと、店頭などで見かけたらぜひ、醤油を塗った焼きトウモロコシで食べてみてください。夏休みの最高の思い出のひとつになるかもしれません。

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