子どものアレルギーに配慮した「給食」のありかた試行錯誤続く

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(Jタウンネットより)

[ちちんぷいぷい – 毎日放送] 2016年1月19日放送で「なかよし給食」について取り上げていました。

「同じ釜の飯を食う」という言葉がありますが、実は今、みんなと同じ釜の飯を”食えない”子どもたちが増えています。どういうことかというと、食物アレルギーを持つ児童生徒の数が増えているため。

呼吸困難や腹痛、じんましんなどの「アナフィラキシー」症状を起こした経験がある児童生徒は4万9855人と、とっても多いのです。そのため学校では、みんなと同じ給食ではなくアレルギー源を取り除いた”除去給食”を食べる児童生徒が増加しています。ある調査では、小中学校579校において、およそ4000人に食物アレルギーがあり、このうち除去給食を食べているのは61.1%だといいます。

現在、給食から除去されているアレルギーの原因となる食物は、鶏卵、乳製品のほかにも、小麦、ピーナツ、大豆製品、そば、ゴマ、甲殻類(エビ・カニ)など多岐にわたります。ひとりひとりアレルギー源となる食物が違い、調理場、調理器具を分けなければならず、除去給食作りは本当に大変です。

みんなで同じものを食べるという当たり前の幸せを子どもたちに

そこで、「危険な食材なら給食から外せばいい!!」と、アレルギー源を使わない給食作りを始めるところが出てきました。それが、大阪府門真市にある「おおわだ保育園」です。

5年前、食物アレルギーのため給食を食べることができず、お弁当を持参していた園児の、「みんなと同じ給食が食べたい」という一言から始まった給食だそうで、その名も「なかよし給食」です。「なかよし給食」は、アレルギーを持つ子どもが多い、鶏卵と乳製品と小麦を除去した給食です。

たとえば、クリームソースをかけて焼いた「鮭のなかよし焼き」は、通常なら卵と小麦、牛乳を使って作るホワイトソースを、米粉と「マヨドレ」という卵を使っていないマヨネーズタイプの調味料を使い、牛乳の代わりに豆乳を使って作ります。

本来、除去給食を作る際には手間がかかって危険と隣り合わせですが、それを気にしなくて良い分、味付けや盛り付けに手間をかけることができると言います。アレルギーがある子もない子も食べられる給食は、新しい食育のかたちとなりつつあります。(ライター:ツカダ)

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