(Jタウンネットより)
[どさんこワイド – 札幌テレビ]2015年7月21日放送の道内ニュースでは、30年続いたロシア水域での『サケ・マス流し網漁』の閉幕が伝えられました。
ロシア200海里内で行われる『サケ・マス流し網漁』。日露間の協定に基づいておよそ30年続いてきたものです。
しかし。このところ漁船がロシア側にだ捕されるなど動揺が続き、7月20日、最後となる水揚げが行なわれました。
ロシアの議会が先月、資源保護などを理由に来年1月から漁を禁止する法案を可決したためです。
漁師は「お先真っ暗だよ」と……。
店頭で高騰続き「買えやしない」
根室市内の店に並んだ水揚げされたベニザケ。漁獲枠が7割も減らされたこともあり、1匹あたり1万円前後と例年の倍の値段に高騰しました。
根室市民からは「これ以上安くならないの?」「高くて高くて買えない」という声が。
しかし、そんななかでも、「最後だし、毎年送っているので」と根室のベニザケを購入する人もいました。
お店の方は「絶対に売れない値段と思ったが、やっぱりどうしてもというお客が意外といる」と複雑な表情で話します。
今年で最後となった漁では、17日に「第十邦晃丸」がロシア側にだ捕され、国後島に連行されました。漁獲枠を超えたベニザケおよそ470キロを袋で覆い、別の場所に隠していたとみられているそうです。
さらに、漁船2隻がロシア側から操業記録の不備の指摘をうけるなど、検査が今まで以上に厳しかったとも。
来年以降の漁ができなくなることで、根室市内の水産関係の会社のなかには、すでに廃業するところも出ていて、早急な対策が求められています。
ホッケにサンマ、そしてベニザケ……。北海道庶民の食卓に多くあがる魚たちがそろって値上がりしていくので、スーパーの魚売り場でため息しか出ない今日この頃です。(ライター:北海道saki)