元「日本一のとっくり工場」が生んだ、フランスも認める美麗な器

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(Jタウンネットより)

[ドデスカ!-名古屋テレビ]2015年7月17日放送のニッポンど真ん中遺産のコーナーで東海地方発の中小企業のヒット商品を紹介していました。

世界のセレブも愛する 輝く陶器

岐阜県土岐市にあるカネコ小兵製陶所は従業員15人の工場ですが、この工場で作られたものが一流ブランドに認められ、ヴェルサイユ宮殿の晩餐会でも使用されたとのこと。

こちら以前は日本一のとっくり工場で知られていましたが、時代の変化でとっくりの需要が激減。

起死回生のため開発した新商品が、世界的に認められたという「ぎやまん陶」です。

明治時代に使われたガラスを意味する「ぎやまん」の名のとおり、ガラスと見間違うほどの光沢が特徴で、ガラスと同じ成分を持つ、特別に配合した釉薬を使用しています。

しかし起死回生は、決して平坦な道のりではありませんでした。焦げて穴が開くなど扱いが難しく、完成品になるまで1000万という出費を重ね、3年をかけてやっと完成したと言います。

大ヒットのターニングポイント

完成した「ぎやまん陶」を海外の見本市に出品したところ、あの一流ブランドの「Dior」のバイヤーが「美しく深みのある色が気に入った」と大絶賛。

それがきっかけとなり、パリDior本店で販売されることになったそうです。

さらにヴェルサイユ宮殿の開かれた晩餐会では、コース料理を締め括るデザートの皿に採用されました。

伊藤克紀社長によるとDiorとの交渉の場で、パリの方にも親しんでもらおうと「カフェオレ・ボウル」を提案したところ「なぜフランスの文化に迎合するのか」とお説教を受けたそうです。

「私達は日本の良いものを選んで、フランス人に喜んでもらえるよう商品をセレクトしています」と言われたそうで、伊藤社長も「日本人に生まれてよかった」と思ったとのこと。

岐阜の小さな工場から素晴らしい商品だけでなく、日本人の誇りまでも羽ばたいていきました。(ライター:神谷祐美)

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