(Jタウンネットより) [OH!バンデス – ミヤギテレビ] 2015年5月12日放送の「宮城ナニコレ!?おとなの社会科見学」のコーナーで、石巻のサン・ファン館を紹介していました。
造船技術を結集して再現された「サン・ファン・バウティスタ」
1996年(平成8年)に開館した、宮城県慶長使節船ミュージアム「サン・ファン館」。 伊達政宗の命を受けた支倉常長が、ヨーロッパとの外交を目指して1613年に現在の石巻を出発し、スペイン、ローマへの航海を成功させた慶長遣欧使節団。その使節船として作られたのが「サン・ファン・バウティスタ」でした。そんな400年前の木造船を忠実に復元・展示しているのが、「サン・ファン館」です。
いちばんの目玉である「サン・ファン・バウティスタ」は、実際の図面が残されていなかったため、仙台藩が記録していた寸法や材料などの記録を元に、1000回以上のシミュレーションと模型の製作を重ねてようやく復元したのだとか。 現在展示されている船は、自力で航行することは難しいとのことで、過去にはタグボートで牽引してもらう形で、横浜まで曳航したことがあるそうな。400年前の姿を残した船が海を走る姿はきっと壮観だったに違いありません。 中は順路に従って見学できるようになっており、400年前の船旅の様子が分かる数々の展示が。中でも、長い船旅の貴重な食糧源として家畜が飼育されていたことや、船上での時間の管理は「砂時計」だったことなど、なかなか見ごたえある展示です。 このサン・ファン・バウティスタは、日本最大の復元木造船であり、木造の造船技術を持った職人さんの減少から、現在ではもう製造できないとされている代物。ぜひ1度は見ておきたいものですね。(ライター:Makikinha)