街のコト

やっと当たった市営住宅 でも予想外の大出費…!/パリ(フランス)

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(ライター:松尾 眞弓)

2014年2月号でパリの市営住宅についてご紹介しましたが、なんとあの後間もなく市営住宅が当たりました!応募期間9年半。当たった友人のアドバイスから最後の半年は市役所の住宅課や福祉課に定期的に通って陳情、市長や区長、果ては住宅省大臣にまで手紙を書き…。

さて、その当たった物件。2世紀も前に建てられた大通りに面したパリ改造時代のオスマニアン様式の建物で、とても公営には見えません。中庭側にあるわが家はとても静かで快適。市営住宅不足のために、パリ市がこの物件周辺8棟をまとめて数年前に買い取ったものだそうです。家賃は賃借人の収入から計算されますが、わが家の収入は真ん中のカテゴリーで相場の約半分。これで家計に潤いができ、バカンスを気持ち豪華に過ごせるかな、なんて思ってたら大誤算。実際に住んでみて意外な出費に驚くことに…。

市営住宅には見えないオスマニアン様式の建物。ヨーロッパでは近代的な新築物件より数世紀前の建物の方が資産価値が高い

市営住宅には見えないオスマニアン様式の建物。ヨーロッパでは近代的な新築物件より数世紀前の建物の方が資産価値が高い

それは子どもの交際費。以前住んでいた下町と違い、ここは高収入のミドル層が多く住むパリの中心地で、そのお子さまたちの誕生会の豪華なこと!最も衝撃だったのは、一人息子の誕生会は船一艘借り切って、毎年セーヌ川クルーズ(バイキングに飲み放題付き)というご家庭。そして子どもの誕生会が終わった後は、親向けの二次会が始まるのが当たり前。当然お友達へのプレゼントもそれなりのものを用意する必要があり…。

休日は、近くの運河沿いの道が歩行者天国に。家族連れも多く、夜10時過ぎまで明るい夏はピクニックをする人でにぎわう

休日は、近くの運河沿いの道が歩行者天国に。家族連れも多く、夜10時過ぎまで明るい夏はピクニックをする人でにぎわう

そんなこんなで、やっと当たったのにアパルトマン購入が次なる目標。公営住宅の入居者は販売中の他の公営住宅を優先的に購入することができる制度があるのです。もちろん次は周辺事情も念入りに調べようと思っています。

松尾 眞弓(まつお・まゆみ)
パリ在住、気づけば在仏20年。二児の子育てをしながら通訳/翻訳/旅行コーディネート業に携わる。専門は植物/医薬関係。最近ジェモセラピー(芽療法)という自然療法について知り、実践中。

 

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