街のコト

庭のリモデルで水不足解消!/ロサンゼルス(アメリカ)

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(ライター:上野 ハジメ)

史上最悪と言われる水不足が続く南カリフォルニア。抜本的な解決法を図らないことには早々に危険な状態になると、政府が緊急対策を発令しました。水道局では、庭の芝地を撤去し、水やり不要な庭に改修するための補助金制度を開始し、予想を上回る人々が利用しています。

 

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かつては芝地だった庭が、まったく違う印象に改修されている。
スプリンクラーの水やりも不要

これは「カリフォルニア・フレンドリー・ランドスケープ・インセンティブ・プログラム」と呼ばれ、芝地を砂利などに変え、サボテンや多肉植物など干ばつに強い種に植え替えることを推進するもの。1平方フィートにつき1ドル75セント(約200円)の補助金が提供され(1坪約62ドル・約7000円)、個人宅では最大1500平方フィート(42坪)分、2600ドル(約29万円)までの補助が受けられます。

 

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緑の印象はそのままに、カリフォルニアらしい植物に入れ替えられている

飲料用に提供されている水資源の、実に40~60%は屋外で使用されているというデータもあり、プログラムがスタートして早々、水道代の節約や省資源に役立てようと申込みが殺到。一時は予算分を使い果たして締め切ったほどの人気ぶりでした。最も水不足が深刻な時期には、補助金が平方フィートにつき3ドル75セント(約420円)まで上昇。人々の意識の向上にも大いに役立ち、1年で240万人分の年間使用量に相当する水を節約することに成功したのだとか。

朝の風物詩でもあるスプリンクラーの光景は徐々に減り、現在はアリゾナなどで見るような、独特な庭のデザインが増加中です。ただし一方では、ビバリーヒルズの大豪邸などで使用される水こそ制限すべきとの声もあり、当局も強い呼びかけを継続しています。

上野 ハジメ(うえの・はじめ)
ライフコーチ/コンサルタント。東京の広告会社勤務後、1994年にハワイに移住し、2011年よりLA在住。海外メディアの社長、編集長を経験し独立。時間と場所に縛られないヘルシーなライフスタイルを提唱中。

 

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