街のコト

神様から建築許可/バリ島(インドネシア)

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(ライター:藤岡 睦美)

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できあがったバリ風建築の新居

昨年秋に、家を建てました。バリ島では、住民はたくさんの神様や精霊たちと共存しています。だから、家を建てるに当たり、数々の問題が発生することもあります。

わが家の場合はまず、土地がお寺の真横の斜面にあるため、親戚たちがここに建物を建てることに猛反対。なんでもお寺より高いところに建物を建てると、家族が病気になりやすいのだとか。そこで、バリアン(シャーマン)に相談し、このお寺に住む、私たちの目には見えない神様に尋ね、建築の許可を得たのです。
また、家を建てるために大きな木を倒さなければならず、これまた、バリアンにこの木に住む精霊と話をしてもらい、別の場所に移ってもらいました。

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自分たちで練っているので「セメントの割合が少ない」場合もあり、これはもう運任せ

やっと建築に入れば、炎天下の中、大工たちはのんびり働き、疲れたらすぐ休憩します。さらに祭事が多いバリ島では、その都度大工も休暇に入るので、予定期間を大幅に超えるのは当たり前のこと。また、大工作業はそのほとんどが手作業で、感覚的にやっていることも多く、見てるとなかなかスリリング。

面白かったのは、瓦を乗せる作業。まず、屋根の上に数人が上がって、下にいる大工が2~3枚まとめて投げた瓦を受け取っては屋根に乗せていきます。当然のことながら失敗すれば瓦は落ちて割れてしまうのですが、それを見込んで、最初から少し多く瓦を注文しておくとのこと。

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手作りの味がある石の壁

こうやって、長い期間、わが家の場合は5カ月かけて、一つ一つ手作業で家が出来上がっていきました。バリでも最近は、洋風建築が増えてきましたが、建ててみると、いろいろあったとはいえ、やっぱりバリ風建築はいいものです。

 

 

 

藤岡 睦美(ふじおか・むつみ)
バリ島アメッド在住16年。PADIダイビングインストラクター。ゲストハウス、ダイブセンター、レストランを家族で経営。ブログ「むつみ’s 日記 in AMED」

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