街のコト

再開発の進むパリ19区の ハイテクスポット/パリ(フランス)

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(ライター:松尾 眞弓)

産業革命の頃から工場が多く建てられ、パリの中でも不便で少々治安が悪いイメージの19 区。工場が地価の安い郊外や地方に移転した後は味気ない近代的な公団住宅が立ち並ぶ場所だった。しかし近年、2015年に鉄道工場跡地に竣工した商業施設「Le Parks(ル・パルク)」を皮切りに少しずつ再開発が進行。新しい集客スポットとして、コンテンポラリーアートの発信地やいかにも若者に好まれそうなスポットがポコポコと増えてきた。

そのうちの一つ「Vill’up(ヴィラップ)」は、パリでは「ここだけ!」というふたつのハイテクスポットが登場して話題となった。ひとつは最新の3Dの先を行く体感型4DXの映画館「Pathé La Villette(パテ・ラ・ヴィレット)」。パリは映画の聖地といわれるほど大小含めて多くの映画館が存在するが、この4DXは2017年の3月末が初登場だった。

シテ科学産業博物館内にある「Vill’up」外観。ハイテクなスポットが揃う

しかし、ふたを開けてみれば、残念ながら週末でも並ばなくてもよいほど空いている…。聞けばフランス人の多くは、たとえアクション映画であってもただ静かに映画を鑑賞したい人が多いそうだ。じゃ、なぜ導入したか、なんて野暮なことは聞かないでおこう。

もう一つは、モール中心の吹抜け部分にある高さ14mのチューブの中を自在に飛び回ることのできるフリーフォール・シュミレーター「iFLY Paris」だ。誰かが飛んでいるところを近くで自由に見ることができ、なかなか好評。スポーツ好きが本気で通うこともあれば、若者を中心に単に空飛ぶ体験をしてみたいという人が後を絶たないようだ。

「iFLY Paris」。小さな子どももいるグループが体験飛行中。最初は浮くだけでも大変そうだ

松尾 眞弓(まつお・まゆみ)
パリ在住、気づけば在仏21年。二児の子育てをしながら通訳/翻訳/旅行コーディネート業に携わる。専門は植物/医薬関係。ジェモセラピー(芽療法)という自然療法を実践中。趣味は盆栽とメダカやエビの飼育。

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