お腹にれんがを持って生まれてくる(ベルギー)

お腹にれんがを持って生まれてくる(ベルギー)

ベルギー人にとって、家を持つことは、マンションや建売住宅を買ったり、住宅メーカーにお手軽住宅を発注することではない。その家づくりへのこだわりは周辺ヨーロッパ人とは比べ物にならず「お腹にれんがを持って生まれてくる」といわれているほど。実際、れんがどころか、屋根瓦、目地、タイルやフローリング、扉やドアノブまで、一つ一つ丁寧に調べあげ、吟味し、必要量を計算し、価格を交渉して自ら発注。そして左官、木工、電気工事など、あらゆる業者を自分で選び、工程を監督する。完成までに1年以上かかるのが普通だ。

街のコト
鈴木 光さん「災害の備えを自分の物語に」

鈴木 光さん「災害の備えを自分の物語に」

東日本大震災の後、仕事やボランティアなどで何度も被災地に通いました。その時に聞いたある漁師さんのお話がとても印象的に残っています。漁師にとって船は何よりの財産。そのため、津波の恐れがある際は、漁船を沖合に係留して津波を避ける「沖出し」をすることもあるそうです。その漁師さんは、先代から津波の常襲地であることを聞いていたため、家族には常々「何かあったら沖に出ていてしばらく戻れないかもしれない、無線も通じないかもしれない」と伝えていました。そして「だからこそ家族には安全な場所で暮らして欲しい」と、港から離れた高台に家を建てました。そして、あの時、家族は高台の家で津波の被害を免れることができ、無線が津波直後に1回だけしかつながらなくても、お互いの無事を信じ、無事再会を果たすことができたそうです。

暮らしのコト
5当地「住」- 住まいの中で、リフォームしたいところはどんなところ?

5当地「住」- 住まいの中で、リフォームしたいところはどんなところ?

日本各地の街ゆく人へのインタビューや取材を通して住まいと暮らしに関する、リアルな「声」や「姿」をご紹介するニッポンの5当地「住」。今回は「高知編」です。高知で出会った人に「住まいの中で、リフォームしたいところはどんなところ?」と尋ねました。

街のコト
最北端のまちのレトロな横丁(北海道/稚内・波止場横丁)

最北端のまちのレトロな横丁(北海道/稚内・波止場横丁)

うっ、寒い。クリスマスが間近な年末某日、稚内へ出張でやってきました。何しろ稚内は、モンゴルや黒海付近と同じ北緯45度。海を挟んでわずか50先先は樺太(サハリン)という日本最北端のまちですから、寒さも半端じゃありません。仕事が終わり、中心街の凍結した夜道をそろそろ歩くと、商店の看板は皆ロシア語併記。閉じたシャッターにマトリョーシカが描かれた店もあり、国境のまちを実感します。

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