
人気の出張カレーユニット「東京カリ〜番長」メンバーが、スパイシーな旬の味を紹介する連載「東京カリ〜番長直伝! 春夏秋冬カレー」の第14回。
今回は東京カリ〜番長のリーダー、伊東盛さんが、旬のフルーツとスパイスの風味を活かした「さくらんぼのスパイシーサングリア」を紹介してくれました。
初夏の味覚・さくらんぼをはじめ、マンゴー、オレンジ、レモンと、フルーツをたっぷり使用。さらに、数種類のスパイスを加えて簡単に作れる、さわやかでスパイシーなサングリアです。もちろん、スパイスカレーとの相性もバッチリ!
この連載で初めて登場する、ちょっと珍しいスパイスも使います。いったいどんなスパイスなのでしょうか!?
【材料(4人分)】
・赤ワイン:750 ml
・炭酸水:200ml
・オレンジ:2個
・レモン:2個
・さくらんぼ:30粒(200g)程度
・マンゴー:1個
・しょうが:1片
・砂糖:大さじ1
・水:150ml
【ホールスパイス】
・シナモンスティック:1本
・カルダモン:6粒
・クローブ:6粒
・メース:少々
■作り方
下ごしらえ オレンジ、レモン、さくらんぼ、マンゴー、しょうがを切る
①水にホールスパイスなどを加えて煮る
②赤ワインとフルーツを混ぜ合わせ、炭酸水を加える
③冷ました①を②に加え、冷やす
下ごしらえ オレンジ、レモン、さくらんぼ、マンゴー、しょうがを切る
オレンジは皮をよく洗い、厚さ2〜3mmのいちょう切りにします。レモンは皮をよく洗って、2〜3mmの輪切りに。さくらんぼは枝を取り、皮に切れ目を入れます。マンゴーは皮をむいて、2㎝程度の角切りに。しょうがは皮を残したまま、包丁でつぶします。
★ココがポイント!★
①水にホールスパイスなどを加えて煮る
小鍋に水を入れ、ホールスパイス、しょうが、砂糖を加えて煮ます。具体的な手順を動画で解説します。
【やり方を動画でチェック!】
※下の動画サムネイルをクリックすると、YouTubeに移動します。
〈ホールスパイスの煮出し方〉
1.小鍋に水を入れる
2.シナモンスティック、カルダモン、クローブ、メース、しょうがを加える
3.強火で煮立てる
4.沸騰したら弱火にして砂糖を加える
5.弱火〜弱めの中火で5分ほど煮て、スパイスを煮出す。しっかりとかき混ぜて、砂糖をよく溶かす
6.火を止めて、よく冷ます
伊東さん「メースというスパイスはあまりなじみがないと思いますが、ナツメグはご存じだと思います。同じニクズク科の植物の果実の種の中にある“仁”が『ナツメグ』、種を包むように取り巻いている赤い網目状の“仮種皮”が『メース』です。ちょっと柑橘類のような刺激的な芳香を持っていて、飲み物やお菓子に使われることが多いのですが、キーマカレーに使ったこともあります」
②赤ワインとフルーツを混ぜ合わせ、炭酸水を加える
ボウルに赤ワインと、カットしたフルーツをすべて加えます。しっかり混ぜ合わせたら、炭酸水を入れて軽く混ぜます。
伊東さん「赤ワインはあまり濃厚なものではなく、軽めで主張の強くないものを選びましょう。サングリアにはそのほうが合います。フルーツはお好みのものに変えてもOK。また、炭酸水をジンジャーエールやトニックウォーターに変えてもおいしいですよ」
③冷ました①を②に加え、冷やす
冷ました①を、②のボウルにすべて加え、混ぜ合わせます。冷蔵庫で半日以上、よく冷やしたら、出来上がり!

グラスから透けて見えるフルーツが、とても涼しげ。ほんのり甘い香りがただよいます。
グラスを傾けて口に含めば、ふわりと甘くやさしいスパイスの香りが広がります。スパイスは辛いだけのものではないということが、あらためて実感できるでしょう。
ワインにさまざまなフルーツの果汁が加わり、さらに炭酸水のシュワシュワ感がほどよく加わることで、爽快な味わいに。フルーツの甘さにも、スパイスはよくマッチします。ワインがしみこんだ冷たいフルーツも、ひんやりとおいしく食べられます。
ピリリと辛いスパイスカレーを食べながら飲めば、口の中をフルーティ&スパイシーな涼風が通り抜けていきます。
【さくらんぼのスパイシーサングリアの極意】「スパイスの風味は、水からじっくり煮出すべし!」
「カレーを作るとき、いつも初めにスパイスを炒めて油に香りを移します。そのスタータースパイスと同じように、水の状態でスパイスを加えてから火をつけ、じっくりと香りを煮出します。ジュースのような感覚でゴクゴク飲める炭酸入りのサングリアで、前回紹介した『チキンとパプリカのスパイスカレー』にも、よく合います。この夏、スパイスカレーとスパイシーサングリアの組み合わせを、ぜひ試してみてください!」
■レシピ考案・監修
東京カリ〜番長
1999年に結成された出張料理集団。全国各地のイベントでカレーのライブクッキングを行うほか、雑誌・書籍でのレシピ紹介、飲食店のメニュー開発を手掛ける。
https://www.facebook.com/tokyocurrybancho