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リレーするのは聖火ならぬ 赤ちょうちんの灯(山梨県/甲府・オリンピック通り)

リレーするのは聖火ならぬ 赤ちょうちんの灯(山梨県/甲府・オリンピック通り)

全国の路地や横丁を巡礼さながらに歩いて33カ所。さて今号は、まだ訪ねていない県へと思い、JR中央本線で山梨へ出掛けました。無論、電車は「8時ちょうどのあずさ」。なんせ昭和を探すまち歩きですから。JR「甲府」駅近くで、お約束の郷土料理「ほうとう」を味わい、中心市街地を南へ歩くと、あるある、ディープな歓楽街に極細の路地がいく筋も走っています。

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家康の威光で守られた?昭和の参道(茨城県/水戸・宮下銀座商店街)

家康の威光で守られた?昭和の参道(茨城県/水戸・宮下銀座商店街)

「この紋所が目に入らぬか」。そう警告されるまでもなく、水戸の中心街では三つ葉葵のご紋があちこち目に入ります。おまけに黄門様をはじめ、藩主徳川斉昭や水戸学の学者藤田東湖ら、郷土の偉人の像もちらほら。地元の人たち「水戸っぽ」は、まちの歴史が何より誇りのようです。ならばと、オジサンも家康を祭った東照宮へ参上。JR「水戸」駅からメインストリートの銀杏坂を少し歩くと、真っ赤な大鳥居が唐突に現れ、神社へ続く急坂の参道とアーケード街に変貌した参道とが同時に目に飛び込んできます。

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狭いからこそ楽しい?横丁の魅力(東京都/吉祥寺・ハーモニカ横丁)

狭いからこそ楽しい?横丁の魅力(東京都/吉祥寺・ハーモニカ横丁)

吉祥寺の「ハーモニカ横丁」は、JR中央本線沿線で人気の飲食店街。火ともし頃には、若者からオジサンまで、大勢の人が5本の入り組んだ路地へ吸い込まれていきます。しかし、およそ60m四方しかない区画に飲食店を中心に約100軒。どうやって営業しているのかが不思議なほど小さな店も少なくありません。物は試し、狭小店舗の一つ、人気のカレー店へ入って見ましょう。

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時計の針を巻き戻した路地(神奈川県/溝の口駅西口商店街)

時計の針を巻き戻した路地(神奈川県/溝の口駅西口商店街)

住みたい沿線ランキングでいつも上位に入る東急田園都市線。オシャレで高級なイメージが人気の理由ですが、沿線のターミナル駅「溝の口」駅西口には、およそかけ離れた風情の一画もあります。JRと連絡する南口の方は、ペデストリアンデッキが広がり、バスロータリーの屋根に太陽光パネル、道路の一部は遮熱性舗装が施されるという最先端のエコ仕様。一方、西口目の前の「溝の口駅西口商店街」。焼き鳥の匂いが立ち込める薄暗い通りを覆う屋根も、並行する南武線との境も、さびたトタンの戦後仕様。今どき珍しい木製電柱まで残っています。

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昭和の頃、裏通りに 欠かせなかったあの店(さいたま市/さくら小路)

昭和の頃、裏通りに 欠かせなかったあの店(さいたま市/さくら小路)

さいたま市の中心街である大宮区は、JR「大宮」駅を挟んで対照的な風景が広がるまちです。再開発が進み、大型店が多い西口と比べて、東口は40年以上前にタイムスリップしたよう。古いアーケードや横丁も残っています。「さくら小路」もその一つ。100m足らずの狭い通りで昭和のオジサンの目に止まったのは、大谷石の蔵造りが珍しい質屋さん。ちなみに宇都宮特産の大谷石は加工が容易で、かつて関東一円の蔵に多く使われました。日比谷にあった帝国ホテル旧館の外壁にも使われ、竣工直後に起きた関東大震災によく耐えたことが知られています。

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フジの花よりウマの鼻(東京都/浅草・初音小路)

フジの花よりウマの鼻(東京都/浅草・初音小路)

年間3000万人もの観光客で日々溢れ返る浅草寺かいわい。その西側、昭和ムードの遊園地「花やしき」と場外馬券売り場に挟まれたあたりに、一風変わった飲食店街「初音小路」があります。戦前は東京随一の盛り場だった浅草六区に隣接し、空襲で焼けた浅草寺本堂を再建するために売却されたのがこの一画。当時立ち並んだ屋台が前身で、今も20軒ほどのスナックやモツ煮の店が軒を連ねています。

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水辺の小京都でカラコロ散歩(松江市/京店商店街)

水辺の小京都でカラコロ散歩(松江市/京店商店街)

不昧公をご存知ですか?江戸後期、大名茶人として知られた松江藩第七代藩主、松平治郷のことです。茶道を通じて不昧公が芸術文化を広めた城下町松江は、今も上品で落ち着いた風情を残しています。そんな松江で描いたのは「京店商店街」。かつて五代藩主が京都から迎えた奥方を慰めるため、京風のまちをイメージしてつくられたといわれます。往時の建物は残っていないものの、石畳の通り沿いには不昧公が茶会を催した屋敷に端を発する料亭や、茶菓子の老舗などが点在。

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