■ベーシックかつシックなビジュアルが魅力的な丸スツール

「ゼロから始める女子DIY部」。今回は、木製丸スツールに挑戦します。
小ぶりながらもしっかりとしたスツールに、アンティーク調の風合いが出るクラッキング加工を施せば、インテリアとしても活用できる優秀なアイテムになります。
「相欠きつぎ」という新しいテクニックも登場して、作業工程も少し複雑になるので2回に分けて作り方をご紹介します。今回は、まず組み立て方からスタート!
at home VOX編集部スタッフが体験してきました。
■木製丸スツール
【難易度】★★★★☆(難しい)
【想定作業時間】約150分
【材料】
・スツール脚(45mmのツーバイ材)…4本
・貫(※脚を補強するため十字に組んだ部分)(195mmのツーバイ材)…2本
・ベニヤ板(200mm×200mm)…1枚
・座面(直径270mm)…1枚
・木ネジ(55mm)…16本
・木ネジ(35mm)…4本
※材料費の合計…約5400円

■木製丸スツールの主な作業工程
1.脚部分に下穴等をあける
2.相欠きつぎの貫を作る
3.脚と貫を組み合わせる
4.座面を取り付ける
5.脚部分の仕上げ
1.脚部分に下穴等をあける
まず、脚になる木材を4本揃え、下から8㎝のところに線を引きます。ここがスツールの脚を補強する「貫(ぬき)」を取り付ける箇所になります。

掃部関さん「このとき、貫の木材などを使って脚の木材の端を揃えると正確な位置に線を引くことができます」
さしがねを使って引いた線を元に、貫として使用する木材を使った現物合わせでもう一本線を引きます。
次に2本の線を対角線で結び、角から親指一本分のところにねじ穴の印をつけましょう。
そして、印をつけた位置に下穴(貫通穴)をあけ、線を引いていない方の面にダボ穴をあけます。
これで脚部分の下準備は完了! 貫を組み合わせる(相欠きつぎ)作業に進みます。
2.相欠きつぎの貫を作る
貫の木材の真ん中に線を引き、ワンバイ材(貫に使うツーバイ材の半分の厚みの木材)を使用して、現物合わせで「継ぎ」部分の幅と深さをはかります。
掃部関さん「少し斜めに取り付けられる脚にフィットするように、貫の木材の両端は微妙に斜めにカットされています。天地を間違えないよう注意が必要です」
削り取る部分が分かりやすいように斜線を入れたら、クランプでしっかりと固定して、両端と真ん中の線に合わせて切れ目を入れます。
掃部関さん「両端に切れ目をいれるときは、1mm内側を切るイメージでノコギリを入れると、刃の厚み分の誤差もなく切れ目を入れることができますよ」
切れ目を入れたら、ノミと金づちを使って「継ぎ」部分を削っていきます。底が平らになれば貫の下準備も完了です。
掃部関さん「最後の方はノミで少しずつ木を削っていきます。綺麗に仕上がるよう、根気よく作業をしてください」
3.脚と貫を組み合わせる
脚部分と貫部分、それぞれ下準備が出来たら、これら2つを組み合わせます。

ダボ穴をあけた面が外側にくるよう、脚と貫を組み合わせていきます。このとき、貫の短い方の辺が上にくるように組み合わせましょう。向きを間違えると、脚と貫の間にすき間ができて強度が落ちてしまう原因にも。
4箇所全てのねじ止めが終わったら、継ぎ部分に接着剤を塗って、2つのパーツを組み合わせます。
ここまでくると、少し完成形が見えてきました! あとは座面を取り付けるのみです。
4.座面を取り付ける
組み合わせた脚部分を、ベニヤ板(座面表面からネジが見えないようにするためのパーツ)の上にひっくり返して置き、印をつけます。
掃部関さん「このときに1か所でいいので、ベニヤ板をつなぐ合い印を付けておくとを付けておくと、取り付け本番のときにズレることなく、取り付け作業ができます」
脚部分の切り口にそって引いた枠線の中に対角線を引いたら、その線上にネジ止めの印をつけ、下穴(貫通穴)をあけます。
脚部分の上面に接着剤を塗り、枠線からずれないようにベニヤ板をのせます。そして、8か所ねじ止めをして、しっかりと固定します。
ベニヤ板全体に接着剤を塗り、座面になる丸型にカットされた木材を接着します。そして、脚同士の間、4か所を35㎜ねじで固定しましょう。
最後に、脚のダボ穴処理とサンダー掛けで表面を整えたら、組み立て作業は完了です!
DIYしてみた感想は……。
「前回に比べると、木工作業が多かったり、相欠きつぎという新しいテクニックもあったりで、やっぱり難易度が上がっているのを感じました。でも、ひとつひとつていねいにこなしていけば、しっかりしたスツールだって作れることが分かったのが、自信に繋がりました!」
次回のペイント編でも、アンティーク家具のようにひび割れた塗装を再現する「クラッキング」という新しい技法が登場! 忘れずに、チェックしてください!
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