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アーモンドが食後血糖値の上昇を抑制!? 摂取タイミングの重要性をグリコ健康科学研究所が検証

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(OVO オーヴォより)

近年、美容や健康に効果的な食べ物のひとつとしてアーモンドが注目を浴びている。アーモンドには、ビタミンEがゴマの約300倍、食物繊維はレタスの約9倍、オレイン酸はゴマの約1.8倍など、栄養素が豊富に含まれているためだ。アーモンドといえば、「1粒で2度おいしい」のキャッチフレーズとともに江崎グリコのキャラメル「アーモンドグリコ」を思い出す人もいるかもしれない。その江崎グリコ内にある健康科学研究所ではアーモンドの研究を重ねており、このほど、糖質と一緒に摂取すると発揮されるアーモンドの健康効果についての検証結果が発表された。

グリコ健康科学研究所が突き止めたのは、糖質摂取と同時にアーモンドを食べると、食後の血糖値上昇が緩やかになるという効果。マウスを使った実験では、「糖質を摂取する30分前にアーモンドを摂取」した場合と、「糖質摂取と同時にアーモンドを摂取」した場合の摂取後の血糖値の推移を、0分から120分まで15分刻みのタイミングで採血をして検証。「糖質摂取と同時にアーモンドを摂取」した場合では、食後の血糖値の上がり方が緩やかになり、血糖値を低下させる作用を持つ血中のインスリンの分泌も促進されていることも確かめられた。

また、食後の血糖値の上昇を緩やかにする「アーモンドの機能成分」について調べるため、皮付きと皮なしのアーモンドで同様の実験を行ったところ、皮付きでも皮なしでも、アーモンドにはインスリンの分泌を促進し、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあることも分かった。さらに遠心分離によってアーモンドを「不溶性」、「水溶性」、「オイル」の3つの成分に分けて実験。その結果、アーモンドオイルは血糖値の上昇は抑えるが、インスリンの分泌にはかかわらないことが判明。よって、アーモンドが食後血糖値の上昇を抑えるメカニズムには、「ホールアーモンドがインスリン分泌を促して血糖値上昇を抑える」、「インスリンにかかわらずアーモンドオイルが食後血糖値上昇を抑える」という2つの作用の組み合わせによると、同研究所は推測している。

厚労省の健康情報サイトでは、食後に血糖値が急上昇して2時間が過ぎても、血糖値が高い「食後高血糖」は、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの危険因子になるとされている。今後、同研究所では、人間による臨床試験に向け、「アーモンドおよび機能成分の有効量の検討」や「他のナッツ類オイルの比較」などを実施し、学会や論文での発表活動を重ねながら、事業化や商品化の可能性を探っていくという。

美容や健康のために積極的にとりたいアーモンド。でも、毎日豊富に食べるというのは、なかなか難しい。さらに中高年になればなるほど、「硬さ」と「口が渇く」ことで大量にとりづらくなるという。そこで注目したいのが、飲むアーモンドことアーモンド飲料。牛乳、豆乳に代わる「第3のミルク」として、いま「アーモンドミルク」が脚光を浴びている。乳アレルギー、大豆アレルギーがある人、牛乳を飲むとおなかがゴロゴロしてしまう「乳糖不耐症」の人でも飲めるのもポイント。江崎グリコではアーモンド飲料の製造・販売もしており、同社のサイトではアーモンドミルクを使ったパスタやカレー、スープ、冷やし担担麺などの料理、スイーツのレシピも紹介しているので、飽きることなく“飲むアーモンド”による健康習慣を続けられそうだ。

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