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眼科医が解説する目の花粉症対策  オススメは“人工涙液”

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(OVO オーヴォより)

 「く〜っ、今日は来てるなぁ」「飛んでるねぇ〜っ!」

 オフィスでもこんな会話が交わされる季節がやってきた。トレンド総研(東京)が花粉症のビジネスマン500人を対象に調査したところ、最も感じる花粉症の症状は「目のかゆみ」で、なんとほぼ全員の97%が症状を訴えていることが分かった。ツラい「目のかゆみ」は仕事の効率にも影響するはずだが、ビジネスマンは目の花粉症にどう対処しているのだろうか。最も多かった答が「市販の点眼薬」(57%)で、次いで「処方薬の点眼」(33%)と「マスク」(33%)、「飲み薬」(28%)、「空気清浄機」(20%)だった。これら花粉症全般の対策となるアイテムに続いたのは「洗眼液」(12%)で、「花粉症対策用のメガネ・ゴーグル」(7%)を上回っているのは意外である。

 そこで、「点眼薬」「洗眼液」について同社が調べたところ、点眼薬を選ぶ基準は「アレルギー対策のもの」(44%)が最多で、「医師に薦められたもの」(26%)という答えも多かった。点眼薬をさす頻度については、「1日に2〜3回程度」(34%)、「1日に4〜5回程度」(31%)と、1日に複数回さす人が多かったが、およそ3人に1人にあたる29%が「1日に6回以上」と答えており、なんとか症状を抑えて仕事に集中しようとする姿が目に浮かぶようだ。

 一方、洗眼液を利用するタイミングを聞くと、「帰宅して自宅で」「朝、自宅で」という回答が多かったものの、「会社の業務時間中」(37%)「会社の休憩時間中」(33%)と答える人も少なくなかった。実は、これには注意が必要。洗眼液を使用する場合、目の周りの汚れをしっかり洗い流してからでないと、目の周りの花粉やごみが目に入ってしまうからだ。「洗眼液使用時に十分に注意していたか」という質問には45%が「注意できていなかった」と答え、大事な情報が伝わっていないことがうかがえる。

 目の花粉症対策において大切なポイントとは何だろう。都内の眼科医・清澤 源弘氏はこう語る。

「大きく分けて“症状が出る前の対策”と“症状が出た後の対策”があり、花粉症(=アレルギー)の症状を抑える点眼薬には、症状が出始める前から利用し始める必要のある抗アレルギー薬と、症状を直接抑えるための抗ヒスタミン薬がある。だが、大前提として、花粉に触れないようにすることが大切。その意味では『人工涙液』を利用して、花粉を洗い流すのもおすすめ。涙の成分に近づけた『人工涙液』なら、使用回数を気にせず、1日に何度もさせる。また、“防腐剤”にアレルギーを持つ人もいるので、使うなら防腐剤の入っていない『人工涙液』がいい。一方、洗眼液は目に必要な成分も洗い流してしまうので、眼科医としては薦められない。涙の成分を守りながら花粉を洗い流せるという点でも『人工涙液』にはメリットがある」

 本当に目に優しい対策とは何なのかをよく理解して、正しい知識でツラい「目のかゆみ」に対処していきたいものだ。

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