街のコト

関東人が愛する「ちくわぶ」はローカルフードだった! 東海以西は「全く知らない」多数派

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(Jタウンネットより)

立春は過ぎたとはいえ、ますます寒さが厳しい今日この頃だ。凍てつく日は、やはり温かいものが食べたくなる。そう、おでんなんか最高だ。おでんをつまみながら熱燗を、という左党もいるだろうが、コンビニでちょこっと買って食べるのが大好きという人も多いだろう。

おでんダネのひとつに、「ちくわぶ」がある。小麦粉に水と塩を混ぜ、こねて成形したものを茹でた食べものだ。外側に歯車のようなギザギザがあり、中に穴が開いている。この「ちくわぶ」、どうやら西日本ではあまり知られていないと聞いた。ほんとうだろうか?「ちくわぶ」は全国区ではないのか?

そこでJタウン研究所は約半年にわたって、「『ちくわぶ』、食べてた?」をテーマに、都道府県別のアンケート調査を行った(総投票数887票、2015年5月11日〜16年2月8日)。はたして、その結果は――。

東日本は「食べてた」、西日本は「全く知らない」

全投票をあわせた数値は、「食べてた」が400票(45.1%)だ。「見たことはある」は208票(23.4%)、「全く知らない」が279票(31.5%)。下の円グラフをご参照いただきたい。

「ちくわぶ」 分布図
「ちくわぶ」 分布図

都道府県別に見てみよう。各県ごとの最多得票を色分けすると、上のような日本地図になった。「ちくわぶ、食べてた」派のグリーンは、東日本に広がっている。

北海道(42.1%)、宮城県(50%)、山形県(50%)、福島県(60%)など、東北各県では、「食べてた」派が多かった。

茨城県(53.8%)、栃木県(50%)、群馬県(62.5%)、埼玉県(83.9%)、千葉県(70%)、東京都(60.1%)、神奈川県(65.3%)など、関東各県は「食べてた」派が圧倒的に多い。

甲信エリアの山梨県(70%)、長野県(50%)も「食べてた」派優勢と言える。

ちくわぶ(ekkunさん撮影,Flickrより)

TAKOGIKU in Shibuya (多古菊)

一方、「見たことはある」派のクリーム色は、全国に広がっている。「見たことはある」ということは、食べたことはないけど……という意味だろう。

「見たことはある」派は、岩手県(100%)、秋田県(57.1%)、新潟県(56%)、福井県(60%)、岐阜県(70%)などで優位に立っている。福岡県(47.8%)、佐賀県(57.1%)、熊本県(80%)など、九州各県もこの仲間と言える。

ところが、「全く知らない」のオレンジ色は、関西中心にまとまっている。京都府(61.5%)、大阪府(45.6%)、兵庫県(61.9%)、奈良県(60%)など、近畿地方は「全く知らない」派が優勢だ。「全く知らない」とは、見たこともないということだ。「なに、それ?ちくわとどう違うの?」と聞かれることもしばしば、らしい。

「全く知らない」派は、静岡県(50%)、愛知県(53.6%)、三重県(50%)といった東海エリアや、鳥取県(66.7%)、島根県(100%)、広島県(53.8%)といった中国エリアにも多かった。香川県(85.7%)、愛媛県(71.4%)など、四国にも見られる。

ここで分かったことは、ちくわぶを「全く知らない」「見たことはある」人たちが、関西を中心に、西日本に広く存在するということだ。……ということは、「食べてた」派は関東を中心とした東日本に存在するのみ。つまりちくわぶはローカルフードだった、ということになる。

おでん。ちくわぶ多め(se7enさん撮影,Flickrより)

おでんでんでん(ちくわぶ多め

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