街のコト

「めがねの聖地」福井・鯖江では、お菓子まで「めがね」だった

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(Jタウンネットより)

福井県鯖江市は、めがねフレームの国内生産9割以上を占める「めがねの聖地」だ。人口約6万7000人ながらホットな話題を提供し続ける都市で、2014年は市民の声を市政に反映させるプロジェクト「JK(女子高生)課」「OC(おばちゃん)課」を作ったり(参照:福井・鯖江市「JK課」に思いもよらぬツッコミ)、1月1日から鯖江駅職員が全員めがねをかけたりして話題を呼んだ(参照:メガネの聖地・鯖江で消えた「裸眼」駅員)。

そんなめがねシティにふさわしい焼き菓子がある。めがねフレームの形をした「眼鏡堅麺麭(めがねかたパン)」だ。

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眼鏡堅麺麭(写真は全て編集部撮影)

筆者が購入した商品は1ケース3個入りで486円。少々値が張るのは保存食を兼ねているからか。

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1927年創業の地元の老舗「ヨーロッパンキムラヤ」が製造している。東京・木村屋で修業した職人がのれん分けを許されて開いた店で、2代目は欧米のパン学校で伝統的な製法を学んだ。

すんごい堅くて簡単には折れない。その訳は?

写真で見るとクッキーみたいだが実物はとても堅い。何も知らずにガリッといったら歯を痛めかねない。

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ルーツは戦前にさかのぼる。東京の木村屋は陸軍に保存食「軍隊堅麺麭」(ぐんたいかたパン)を納めていたが、鯖江でもヨーロッパンキムラヤが地元の連隊に同様の食品を納めていた。当時のパンを再現した商品はキムラヤで販売している。

眼鏡堅麺麭は眼鏡型枠技術を使って仕上げている。視力検査表を取り入れたパッケージデザインは、上品さとお茶目さがミックスしている。

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中に入っている注意書きを読む。ちょっぴり慎重になる。

「お召し上がり前にお読みください
当製品は大変堅く焼き上げております。
少しずつ割って、かまずにほおばりながら味わってみてください。
歯には十分気を付けてご賞味ください。」

フィルム包装から1つ取り出した。サイズは横13.5センチ×縦4.2センチくらい。子どものころなら、ウルトラセブンの真似事をして遊んでいただろう。

眼鏡堅麺麭(写真は全て編集部撮影)

販売業者・越前夢工房の販売サイトには「金槌などで割って、噛まずにほおばって下さい」と書いてある。粉々に砕け散ったらいやだな……と思った筆者は、フン!と手に力を込めて割ったが、結構手強い。これなら金槌でも大丈夫だったかも。

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原材料は小麦粉と砂糖、ショートニング、大豆由来の乳化剤など。黒い物体は黒ゴマだ。ごくシンプルな焼き菓子といったところ。

実際にほおばってみた。飴(あめ)をなめるみたいに口の中で転がしたが、溶解するには時間がかかりそう。

コーヒーに浸したらいい感じ

インスタントコーヒーを淹れて浸してみる。するとどうだろう、生地にコーヒーが染み込み、ちょうどいい塩梅になった。
液体の渋みが砂糖の甘みを浮き上がらせ、最初食べたときよりずっとおいしく感じられる。浸してはかじり、また浸してはかじり、あっという間に1個食べ尽くした。

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決して満腹感が味わえる焼き菓子ではないが、ネタフードの1つとして購入するのは大いにありだ。

今度は軍隊堅麺麭も食してみたい。

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