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築10年以上でも高値取引、全国の「ヴィンテージ・マンション」は237件/東京カンテイ調査

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(株)東京カンテイは10日、築年数を重ねても高値で取引される「ヴィンテージ・マンション」に関する調査の結果を発表した。2009年10月の調査に続いて2回目。

同社では、築10年以上、住居用途地域に立地、平均専有面積90平方メートル以上、中古流通事例の90%以上が坪300万円以上である物件を「ヴィンテージ・マンション」と定義。条件に適合したマンションは全国237物件で、前回調査よりも52件増えた。全国ベースの調査ではあるものの、237物件のうち東京都内に234物件が所在。3物件は横浜市内となり、首都圏、特に東京都心部に集中した。

中古流通時の平均価格が最も高かったのは、「三番町パークテラス桜苑」(東京都千代田区、総戸数102戸)。2005年8月竣工のマンションで、分譲会社は三菱地所(株)と三菱商事(株)。流通時平均坪単価は988万円、新築分譲時の平均坪単価(456万円)の約2倍で取引された。2番目に高かったのは04年6月に竣工した「パークマンション千鳥ヶ淵」(東京都千代田区、総戸数64戸、分譲会社:三井不動産(株))で、流通時坪単価は新築分譲坪単価(778万円)を大きく上回る974万円となった。

流通時坪単価上位30物件のうち、東京都港区が15物件、同渋谷区が6物件、同千代田区が6物件と、都心でもさらに中心部に供給される立地至上主義的な供給が行なわれている。

また、前回調査でヴィンテージとされたマンションで、今回もヴィンテージとなったのは98物件。27物件は流通事例がなかったため判断できず、残りの60物件が「ヴィンテージ落ち」した。今回の調査時点で築40年以上の物件で、ヴィンテージを維持したのが8物件だったのに対して、ヴィンテージ落ちは15物件。築40年超でヴィンテージを維持したのは「南青山第一マンションズ」(東京都港区、総戸数126戸、1970年竣工)、「赤坂パークハウス」(東京都港区、総戸数69戸、70年竣工)など。

同社では「築40年を超えると配管の耐用年数が尽き、エレベーター本体の交換時期を迎えるなど、ハード面の問題が顕在化する。こうした問題により、ヴィンテージ・マンションの地位を維持することが難しくなっている」と分析する。

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