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車いすバスケ体験に子どもたち歓声  日本選手権を前に小学校でキャラバン

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(OVO オーヴォより)

キャラバンに参加した選手と記念撮影する渋谷区山谷小学校の生徒たち

5月3日から5日まで東京・千駄ケ谷の東京体育館で行われる車いすバスケットボールの日本選手権の応援プロジェクトの一環として、小学生に車いすバスケッ チボールを体験してもらう障がい者アスリート交流キャラバンが、4月20日と 21日に渋谷区内の小学校で行われた。参加した生徒は、選手が巧みに車いすを 操作しながらパスやシュートを決める姿に、素直に驚きと興味を示したようだ。

20日は渋谷区立鳩森小、21日は同代々木山谷小で開催。東京都のオリンピック・パラリンピック教育推進校に指定されている代々木山谷小では、約360人 の全校生徒を前に埼玉ライオンズの4選手による2対2のミニゲームが行われた。 スピーディーなダッシュやターン、激しいぶつかり合いに子どもたちは目を見開き、一瞬のタイミングを逃さず的確にゴールを狙うシュートに感嘆の声が挙がっ た。

続いて行われた5年生、6年生、先生の選抜チームによるミニゲームでは、全員が初体験とあって思うように車いすを操作できず、シュートもままならず、参加者は悪戦苦闘。それでも数少ないシュートを決めた6年生の鈴木晴登君は「自 分が決めようと狙っていたのでうれしかった」と得意げだった。

最後は5年生、6年生全員が参加しての車いすリレー。直進は何とかこなして も、ターンがうまくいかず、あちこちで「難しい」の声。最初は1回だけの予定 だったが、司会進行を務めた200年シドニー・パラリンピック車いすバスケッ トボール日本代表の根木慎志さんが「もう1回やろうか」と呼びかけると、全員が賛成。2回目はスピードもぐっと上がり、指導していた埼玉ライオンズの原田 翔平選手は「子どもたちは上達が早いな」と舌を巻いた。

合間には生徒たちの質問に選手が答える対話も。「交通事故で左脚を失って入院している時にバスケットボールをしないかと誘われた。最初は何もできなかっ た」と大舘秀雄選手が説明すると子どもたちは静かに聞き入り、根木さんが「(車いす生活のため)手が届かないところにあるものを取るときは周りの人に頼 まなければならないので、コミュニケーションを図る力がついた。でもお風呂に は一人で入れるよ」と説明すると、みんな感心した様子。

生徒代表が「車いすを動かすことがとても難しく、車いす生活の大変さが分か りました」「テレビで見ていると選手は楽しそうでしたが、実際は難しいですね。 選手の皆さん頑張ってください」と感謝の言葉を述べて終了した。同小の執行純 子校長は「健常者と障害者が同じように生きていく中で、障害者の本音と力強さ を知り、子どもたちはいい経験をしたと思う」と、キャラバンを受け入れた意義を話した。

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