暮らしのコト

「高果汁のお酒」が人気のワケは? “甘酸バランス”と“味のマリアージュ”

この「記事」が気に入ったらみんなにシェアしよう!

みんなにシェアしよう!

(OVO オーヴォより)

いまどきの“お酒好き”はどんなお酒が好きなのだろうか? トレンド総研のリポートによると、20歳〜34歳の男女500人を対象としたアンケート調査で、1位の「ビール(発泡酒・新ジャンルを含む)」に肉薄する勢いで人気急上昇中なのが、「チューハイ、サワー、カクテル」だということが判明した。特に女性では、「ビール」を上回り第1位だった。

「どういった点を重視してお酒を選んでいるか?」という質問に対して、最も多かった回答は「あと味の良さ」。以下、「香りの良さ」、「さっぱり感」、「フルーティさ」、「素材のありのままの味わい」が続いた。いま、お酒の味わいに求められているのは「口当たりや風味の良さ」や「爽やかな果実感」のようだ。さらに具体的に聞くと、「自然な甘み」「自然な酸味」「本格感」などが味わえるお酒が好まれているということもわかった。

ということは、本物の果実を活かした“高果汁のお酒”が人気? ズバリ「高果汁のお酒は好き?」という質問には、「好き」「どちらかといえば好き」と答えた人が約9割もいた。いま、なぜ「高果汁」なのか。味覚コンサルタントの菅慎太郎氏に解説してもらおう。

「消費者は甘味と酸味のバランスを重要視するようになってきました。従来は人気だった甘味の強さが、いまはカロリーの点で心配されます。逆にクエン酸などの健康的なイメージから酸味へのハードルが低くなり、ブルーベリーやフルーツ酢、アセロラなど、甘味と酸味を兼ね備えた果物が人気に。高果汁のお酒が人気なのは、この“甘酸バランス”と、もうひとつ“食事との相性の良さ”では。食品のトレンドともいえる、コクや旨みのある濃い味わいの食事を引き立てる、いわば『味のマリアージュ』を実現するのが、酸味のある高果汁のお酒だからです」

実際に高果汁のお酒を提供している、東京都渋谷区の「Bar 石の華」のオーナーで、バーテンダーの世界大会で優勝経験もある石垣忍氏もこう語る。

「最近は、健康志向の高まりとともに果物をふんだんに使ったカクテルが注目されています。甘味だけでなく、酸味や皮の苦みも含めてこそ果実本来の姿。選りすぐりの素材を、見た目や香りも含め、五感でフルーツそのものを楽しめるようなカクテルを提供したいと考えています」

デートの時はスゴ腕のバーテンダーが作るフルーツカクテルでキメられるけれど、自宅でとなると、やはり頼りになるのは果汁を使った缶チューハイなどの市販品。実際、アンケート回答者の約半数は缶チューハイの愛好者だった。そして、その人たちに缶チューハイへの要望をたずねたところ、最も多かったのが「果汁感」という答えが返ってきた。いまどきの“お酒好き”は、やっぱり果汁感にこだわっている!

最後に、缶チューハイビギナーのために、素材本来の自然な味わいが楽しめる“高果汁のお酒”として定評がある2商品、キリン「本搾り」と宝酒造「おいしいチューハイ」を紹介しておこう。

キリン「本搾り」は、果汁とウオッカだけで作った本格的な缶チューハイ。糖類・香料・着色料を一切使用しないというこだわりがオススメのポイント。 各フレーバーの果汁使用率を見ても、そのこだわりぶりがよく分かる。オレンジの45%をはじめ、グレープフルーツの28%、レモンの12%と、たっぷりと果汁を使っており、成分が沈殿するために、飲む前に1度缶をひっくり返すことが推奨されているほどだ。それぞれのフレーバーの果汁使用率の違いは、果汁とお酒のベストバランスを突き詰めた結果だという。なお、期間限定で果汁50%のりんごフレーバーも発売されており、4月28日(火)には果汁11%のライムフレーバーも期間限定発売される予定。こうした季節に合わせた限定商品も、“高果汁のお酒”の魅力の1つだ。

宝酒造「おいしいチューハイ」は、果汁を50%とたっぷり使用し、果汁本来のおいしさを感じられるアルコール度数3%のチューハイ。こちらも糖類不使用で、微炭酸仕上げなのでチューハイらしい爽やかな味わいを楽しめる。2月に期間限定発売の「洋なしミックス」フレーバーは“洋なし好き”には見逃せない。

この「記事」が気に入ったら
みんなにシェアしよう!

MATOME