大丈夫かフランス!  列車大き過ぎトンネル通らず

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(OVO オーヴォより)

何でもきっちり、の日本を出ると、どこの国でも大なり小なり、いい加減過ぎませんか?という出来事に出会うから、大抵のことでは驚かない。が、こうも度重なると、驚く前に苦笑する。フランスの国鉄SNCFが、イタリアとの国境付近を通る路線で新しい列車を導入しようとしたところ、列車が大きすぎて、トンネルを通れないことが分かったのだ。

これには“前段”の話がある。昨年5月、国鉄は同じように「大きくて快適!」と銘打った列車をパリを含む地域で導入したが、従来のホームの大きさに比して列車が太過ぎ、そのままではホームに入れないことが分かって、なんと1300もの駅のホームを削ったのだ。これだけではない。パリの地下鉄でも似たようなことがあった。地下鉄の混雑を解消しようと、エスカレーターの更新作業を始めたところ、エスカレーターの幅が広すぎて設置できないことが分かった、というもの。これも工事を始めてからの発覚。素人目には、とにかく、まず「計ろうよ」という感じがするのだが、そんなに複雑なものだろうか?と首をかしげていた矢先。

今回は、香水で有名なフランス南東部グラースから、イタリアのヴェンティミーリアに行く路線で、増え続ける旅客をさばくため、“大きくて快適な”列車を導入。ところが、国境のトンネルを通るには、「列車が数センチ大き過ぎた」のだそうだ。責任者は、この新しい列車は、乗客に快適な旅を保証するものだが、この工事は少々“複雑”、と前置き。「トンネルは国境にあり、イタリアとの共同作業が必要。それにこれから夏休みだから、新たな工事はバカンス客の迷惑になりかねない。したがって、11月の末あたりに3週間かけて工事をする予定だ。それが終われば、“予定通り”新しい列車がヴェンティミーリアまで走るだろう。それまでは、イタリアに行くのは古い車両。新しい車両は、フランス側のマントンが終点だ」

う〜ん、新しい列車がトンネルを通れるかどうか計る、というのはそんなに‘複雑“な計測なのだろうか。国境のトンネルだから、共同作業は当然分かっていたことで、年末スタートが”予定通り“といえるのか、突っ込みどころ満載。これにかかる余分な工費を最終的に負担する納税者も、ネット上で怒っているが、パリ子午線とメートル発祥の国フランス、がんばって計ろうよ〜!

Parisien
http://www.leparisien.fr/economie/nice-les-nouvelles-rames-de-ter-trop-hautes-pour-passer-en-italie-02-07-2015-4912829.php

昨年のエスカレーター太過ぎの記事
http://www.leparisien.fr/economie/ratp-et-maintenant-les-escalators-trop-larges-du-metro-parisien-15-07-2014-4003205.php

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