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日本からのお土産なら日本製食品ラップ? フランスの“包装”事情

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(OVO オーヴォより)

過剰包装が問題になる日本と、真逆をいっているのがフランス。パン屋で買うバゲットには、手で持つ部分に小さな紙が一枚巻かれるだけ、瓶ものに緩衝材も付 かないことが多いのは、はるか昔からだ。最近ではビニールの包装や、容器が排除され始めている。昨年から石油由来のスーパーのレジ袋は禁止になり、今年に なって生鮮食品を包むビニールも姿を消している。2020年には、簡易なパーティーなどで使うプラスチック製のお皿や、コップなども禁止になる。

レジ袋やプラスチック製食器の禁止は、もちろん環境への配慮。もともと、レジ袋は有料だったから、大抵の人は家から買い物の品を入れるいわゆる“エコバッ グ”を持参していたが、それでも忘れた時や、有料なのを知らない観光客が買い物をした時には、ビニールのレジ袋を買うことができた。昨年からはそれが禁止 になり、買えるのは、スーパーのロゴが入ったエコバッグや紙袋のみ。小売店や朝市で野菜や肉を買った時の包装や、スーパーの量り売りで自分で野菜などを入 れていたビニール袋も、紙か、とても薄い植物性原料の袋に変わった。量り売りで野菜を買う時も、1個なら袋に入れず、野菜自体に値札を貼ることを推奨する 徹底ぶりだ。

日本でも最近は、レジ袋が有料になったり、エコバッグを持参するとポイントがついたりと、変化の兆しは見えているが、コンビニなどではまだまだ普通に石油 由来のレジ袋が使われているし、プラスチック製のスプーンなども無料でもらえるから、このあたりの差はかなり大きいといえる。

もっとも、生活の中のラッピング事情では、逆に誰もが日本を羨ましがるものもある。食品用のラップフィルムだ。フランスに限らず、海外在住経験のある多く の日本人が指摘するのが、現地ラップ製品の使いづらさ。日本製の品質を実感する商品の筆頭によく挙げられる。日本から海外在住者へのお土産でも、食品用 ラップフィルムは人気だ。

日本製品なら大抵はついている、ラップ引き出しのためのテープがなく、使い始めの引き出しに一苦労。引き出す時もロールがうまく回らず、手で押さえながら 少しずつ。さらに箱についた刃もあまりうまく機能するとはいえず、切り取るのにも苦労する。ここ20年、フランスでもあまり改善された様子はなく、刃で切 れるようにするのを諦めたのか、「手でまっすぐ切れる」を売りにした商品も発売されている。ラップに限らず、日用品の使いやすさは、ユーザーの視点に立っ て細かいところまで工夫、改善し続ける日本製品ならでは、かもしれない。

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